トムプロジェクト

2015/12/16
【第763回】

今日は朝から嬉しいニュースが飛び込んできました...第50回紀伊國屋演劇賞個人賞に高橋長英さんの受賞が決定しました。今年の2月にトム・プロジェクトがプロデュースした古川健作・日澤雄介演出「スィートホーム」の演技が評価されての受賞である。長英さんとは2006年に東憲司作・演出「骨唄」に出演して頂いてからの付き合いである。この作品が4本目になるのだが、おいらも大好きな役者、いや人間長英さんが大好きなのである。一見、小難しく取っつきにくい感じがするのだが、おっとどっこい大変面白い人なのである。酒が入るとおいらと物真似合戦が始まるのである。おいらが笠智衆、美輪明宏の物真似をすると、負けじと長英さんが仲代達矢、森進一で勝負を挑んでくる。酒の場では決着がつかず帰りの電車の中でも、人目も憚らずアクションを交えながらやり出す始末。あのインテリジェンスを漂わす長英さんからは、およそ想像がつかない。長英さんは徹底した庶民派である。地方に行っても必ず名もない小さな居酒屋を好む。大分県中津市に作家・松下竜一さん夫妻を基にした芝居、ふたくちつよし作・演出「かもめ来るころ~松下竜一と洋子~」を公演に行ったときも、中津駅前の小さなカウンターだけのうどん屋さんで昼間から安い焼酎とおでんを食べながら、ぐでんぐでんに酔っぱらったことがある。しかし、こと環境問題になると厳しい顔で地球を汚す輩を徹底的に打ちのめす。権力にもお金にも媚びることなく、たんたんと役者の仕事を続けてきた長英さん、受賞して当然である。新年、授賞式の後の飲み会では長英さんの物真似新ネタあるのかな?おいらも負けじと考えなきゃならんのかな...

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スィートホーム

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