トムプロジェクト

2016/11/07
【第887回】

先週の週末もバタバタの日でした...土曜日は福間健二さんの5作目の映画「秋の理由」を観てきました。福間さんとの付き合いも40年近くなるかな...今は亡き博多の中村兄弟が出版していた同人誌「鷽」(うそ)においらと同じく一文を投稿していた健二さん。中村兄弟の拘りが色濃く出ていた雑誌でありました。好きになると徹底的に掲載し、嫌いなやつはそれはそれは人間ではないくらい罵倒しとりました。おいらも福間さんも気に入って頂き好きな文章最後まで掲載して貰いました。その後、福間健二、恵子さんが発刊した「ジライヤ」にもおいらのエッセイを最後まで掲載してくれた。健二さんは現代イギリス詩の研究者でもあり、萩原朔太郎賞と藤村記念歴程賞をW受賞した詩人でもある。今回の映画も詩人らしき映像である。音楽に頼ることなく、シンプルな台詞のやりとりと、抑制した俳優の表情から観客の想像力に訴える作品である。この映画を観ながら、フランスから始まった映画運動ヌーヴェル・ヴァーグで数々の佳作を創ったジャン=リュック・ゴダール、フランソワ・トリュフォーの作品を想い出しました。過剰な表現が氾濫する昨今、健二さんの作品が若い人たちの心を捉えているのも分かる気がする。
昨日は、友人の歌手・紀藤ヒロシ君の歌手生活35周年記念パーティーに呼ばれ行って参りました。小さい身体でよくぞ頑張りました...風間杜夫以下7人のゲストの方達がお祝いの歌、芸を披露して2時間半濃密な時間を過ごすことが出来ました。連日連夜の飲み会でおいらの身体もパンク状態でございます。こんな無茶やってみんな死んでいくのでございますから、この年になったら自己管理しないとほんまに恐ろしゅうございます。ゴールは見えては居るんだけど、これまた、ある程度納得した幕の閉め方せんとダンディじゃありませんな...今日、明日は休肝日だぞ!強い意志で望みます...

秋の理由  福間健二

この世界には

うつくしいことがいっぱいあって

不意打ちの、美しい目から

秋がはじまる

わかってはいるが

うっかり、わたしは

いろいろな通路に自分の登場しない夢を落としてきた

※秋の理由の詩の始まり部分を抜粋

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秋の理由

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