トムプロジェクト

2017/02/10
【第920回】

久しぶりに富山に行って参りました...北陸新幹線が運行され、北陸が脚光を浴び金沢への観光客が随分と増えたらしい。おいらは金沢の手前、新高岡で下車し、一時間に一本しか走っていない城端線に乗り換え砺波に行ってきたのです。市章、市旗に描かれてるチューリップで有名なところです。おいらはチューリップを見に行ったのではございませんよ...となみ演劇鑑賞会が呼んでくださった「萩咲く頃に」を観に行ったんです。鑑賞会の事務局長の上田さんによると、5万人弱の町で1200人の会員さんがいるんですからたいしたたまげたでございます。しかも15年間会員さんを増やし続けているのですから驚き桃の木山椒の木(さすが昭和世代の言葉がついつい出ちまうんですな)。全国の演劇鑑賞会が会員を減らしている昨今、ここの鑑賞会はしっかりと芝居が何故、今の世の中になくてはならないものかを確認しながら会の運営をしてるんですね。おいら創る側からするとなんとも力強い応援団でありますが、一方、こんな方々にいい加減な芝居は観せられないという責任も感じます。この日、1月10日の横浜公演以来久しぶりの観劇だったのだが、さすがベテランの音無美紀子さん、大和田獏さんが織りなす夫婦のシーンは、まるで夫婦漫才を見ているかのような厚みのある芝居に変貌しておりました。深刻なテーマの芝居であるだけに客席からの笑いは芝居に立体感を持たせてくれます。藤澤志帆、森川由樹、西尾友樹、三人の若手俳優も24ステージをこなしてきた自信に溢れる演技を魅せてくれて一安心です。

終演後、キャスト、スタッフ全員で地元の美味しい料理と酒を飲みながら、この日の芝居のチェックも含め楽しい夜を過ごすことが出来ました。日本全国各地に、様々な人達が楽しみに芝居を待っているなんていう素敵な国がいつまでも続きますように...

920-1.jpg

車窓からの風景

920-2.jpg

手作りの掲示板

<<次の記事 前の記事>>