トムプロジェクト

2017/09/04
【第995回】

先週の週末は怒濤の日々でした...9月1日は「萩咲く頃に」の再々演、横浜演劇鑑賞協会でスタートしました。首都圏の演劇鑑賞会を含めて計31ステージの公演です。この日の芝居を観て感じたことは、まさしく演劇は時代の流れの中で日々変化しているということ。役者の思考、感受性の有り様がすぐさま舞台上で表現されれば作品も厚みを増すのも至極当然。震災と家族の再生がテーマであるだけに、個々の俳優の思いが強くなればなるほど家族間の絆も繊細かつ強力になるというものだ。内容的にはしんどい芝居であるはずなんだが、笑いがあるのも人間ドラマとして成功しているのではなかろうか...
9月3日は「風間杜夫ひとり芝居~ピース」の初日。彼のひとり芝居を創り続けて20年。今回は7作目の新作。いやいや、このエネルギーどこからくるのかしら?てなぐらい68歳になる杜夫ちゃんエンジン全開でございます。たった一人で、膨大な台詞を喋りながらこの芝居の全貌を演じきるんですから役者の鏡ですな...居ない相手が見えてくるシーンに、一人のチカラというより表現力で世界を表出する凄さを感じます。ハイテク化が進む中、生身の人間の持つ果てしないロマンを頂けます...でも、誰しもが出来るってことではないことも確か。他の方が勘違いしてやられてもたまりませんな...言うなれば、役者の生業は選ばれし者がやる仕事。初日乾杯での彼の表情は、ほっとした顔と、まだまだやりきれてない顔、これがあるからこそ役者稼業はやめられないんでしょうな。

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年に一度のカレタナのカレー
昨日、食べました。

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