トムプロジェクト

2018/04/27
【第1084回】

昨日、第43回菊田一夫演劇賞の授賞式がありました。今年の2月に上演した「Sing a Song」に出演した戸田恵子さんが見事受賞しました。この日、和服で登場した戸田さん、とっても素敵でした。素敵な女優さんは何着ても様になるんですね...受賞の挨拶で「この賞は、この芝居に関わったすべての人で頂いた賞です...」芝居に長年関わった人から発する言葉だと思いました。この日は、キャスト、スタッフも当然のことながら出席しました、皆、我がことのように嬉しそうな笑顔が印象的でした。どんな分野であろうと、その一つ一つの行為が芝居の精度を極めクオリティの高い作品に仕立て上げるのが演劇です...少しの綻びが芝居の流れを狂わせ結果的に悔いが残る結果になることが多々あります。技術はもちろんですが、一番大切なのは作品を良くしよう!という気持ちです。心無き人が作った作品が観客に届くはずがありません...授賞式会場の隣が、なんと一ツ橋講堂でした。想い出しました。50年前、建て替え前のこの講堂で、おいら初舞台踏みました。演目は清水邦夫さんの作品「あの日たち」不器用なおいら、大声張り上げながら芝居の冒頭に棒立ちしてた気がします。あの日から50年経て、この日プロデューサーとしてこの地に居るのも何だか不思議な気がします。一時は芝居からも遠のきながらも、こうやって演劇に関わってることに感謝。やっぱ好きやねん芝居が人間がね...どなんなるかわからん筋書きのない人生ドラマが性に合うんでしょうな。
明日から世の中GWに突入いたします。このコラムもお休みです...みなさんもご機嫌なGWでありますように...

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Sing a Song

2018/04/25
【第1083回】

長年の友人、紀藤ヒロシが4月19日に68歳で亡くなりました...1976年の真夏、新宿花園神社の社務所の一室で彼と出会った。三国連太郎さんを座長とした芝居「からふとの詩・血に咽ぶ霧の伝説」の出演者のひとりとして貴方は芸能人面した生意気そうな顔してましたね...おいらはアングラ俳優の一人として参加してました。同じくまだ無名だった風間杜夫もここで出会いました。何が芸能人かよ!といきがってたアングラ一派は貴方を無視してました。ただ一人杜夫ちゃんが貴方に優しかった...それから数年後、貴方は世に出た杜夫ちゃんと、その後も切れることなく長い付き合いをしていることを知りました。おいらも杜夫ちゃんをひとり芝居に引きずり込み、貴方と再会することとなりました。貴方は演歌歌手としてカラオケ教室の先生として頑張ってましたね...おいらが貴方を尊敬するようになったのは、あの小さな身体のハンディを背負いながらも、いつも明るく優しくあらゆる人たちに接していた姿です。思うに、昨年亡くなった貴方のお母様の愛情あふれる育て方が良かったんですね。お母様から受けた愛情をそのまま世間に恩返してたんだと納得しました。芝居にもたくさんのお客を連れて来てくれてありがとう!毎年恒例の紀藤ヒロシを囲む会にも呼んでくれてありがとう!なにやっても憎めない紀藤ちゃん、貴方の早口過ぎて聞き取れない声が、もう聞けないなんて寂しすぎるよ...でも、よく頑張った!6月9日の偲ぶ会で、みんなが貴方の人柄を称えると思うよ...お疲れさまでした。

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野に咲くシャクナゲ

2018/04/23
【第1082回】

戦士の休息...4月20日~22日、社員研修旅行で四万温泉に行ってまいりました。何の研修や?と聞かれそうなんですが、それは企業秘密ですがな...トムの皆さん本当によく働いていただいております。今年も正月明けから稽古が始まって「Sing a Song」「砦」の2本無事に終えることができました。少数精鋭部隊の見事な活躍で今年も順調な滑り出し、ここらで暫し温泉でも浸かって心身のメンテナンスというわけでございます。関東にもいろんな温泉ありますけど、この四万温泉湯量豊富な源泉かけ流しがとってもよござんす。2日連泊しての温泉三昧はこの世の天国。眺め良しの半露天風呂、汗が滴れ落ちてくる源泉サウナ、河原の清流を聞きながらの大浴場などなど七つの浴場があるんでございます。夜は美味しい日本酒でわいわいがやがや、冗談トーク連発で大盛り上がり...あまりの料理の美味しさと笑いの渦で、研修のテーマがぶっ飛んでしまいました。改めてトム・プロジェクトの社員の質の良さを再確認した次第です...なにも考えず、ぼんやりと青空を眺めながら湯に身を任す幸せな時間を持てる幸せをつくづくと感じた3日間でした。来年も、再来年も、いや未来永劫こんな至福のひとときを持てる会社の環境、人との繋がりを大切にしたいな...さてさて、今日から今後上演する芝居の準備。前半の勢いをそのままに後半戦に備えたいと思っとります。あっ!忘れてました。この四万温泉に美味しいうな重を食べさせる店があるんですよ。お店の名前は「くれない」温泉水の蒸気で蒸しあげていて、柔らかくふっくらとした食感のうな重。かりっとした焼き具合も上々、温泉とうな重、その組み合わせも今一つしっくりこないのだが、美味けりゃ馴染んでくるってわけさ...今でもあの極上の鰻の食感が甦ってきますがな。

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四万温泉

2018/04/20
【第1081回】

ミュージカル「リトル・ナイト・ミュージック」を観劇...風間杜夫初めてのミュージカル出演ということで大変話題になっていました。彼の師匠つかこうへいさんからも「風間、間違ってもミュージカルだけには出るな...」言われていた禁断の劇に出ちゃったんです。70歳を前にしての大変な決断だったそうな。いやいや、杜夫ちゃん頑張ってましたよ。周りのほとんどがミュージカルの常連、大竹しのぶと風間杜夫の役者組がミュージカルをドラマにしてたような気がしました。おいら、どちらかというとあんまりミュージカル好きではありませんことよ。だって異国のメロディを日本語に訳して歌うことに大変な違和感を感じます。そしてやたら美声で歌ってますなんて佇まいが大仰な気がしてなりません。そのスタイルが劇的な部分を弱め、なんだか美声の品評会のように見えてしまうんですな...その点、今回の役者二人のやり取りは歌の中に人間味が程よく刷り込まれ芝居としても成立していました。終演後、例によって宴の席で褒めてやりましたよ...いくつになっても挑戦を厭わない役者魂に乾杯!どんな名声を得ようとも、更なる上を目指す俳優こそ真の表現者です。今年も一人芝居「ピース」演じます。来年は古希を記念して一人芝居の8本目の新作を加えての「平和三部作」一挙上演も企画中です。ますます元気な杜夫ちゃん、貴方の才能あふれる一人芝居を楽しみにしている人が全国津々浦々いますけん、くれぐれもご自愛くださいませ。

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街の小さな喫茶店

2018/04/18
【第1080回】

なんだかまだまだ肌寒い日が続いていますね...最近は新宿に限らず都内のあちらこちらに立ち飲みの居酒屋が増えてきてますね。外国に行くと、その飲み姿がなんとも粋に感じるんですが、この国はまだまだ慣れてないのか、まだまだやぼったい感じがしますな。ただ安いからこの店で飲んでるという佇まいが寂しいな...なにも気取ったポーズで飲めなんて言ってませんよ。お酒を余裕持って飲んで欲しいなと思います。昨日も新宿思い出横丁のごみごみしたところに、外人観光客がひしめき合うように飲み食いしてるんですが、なんだか無邪気な子供のようでもありました。すべからく何事も遊び心が大切ですね...酒飲むにしても楽しんで飲みなはれ!愚痴を言ったり、他人の悪口言ったりの酒なんてまずいに決まってるじゃありませんか。酒をよき潤滑剤として人のつながりを円滑にして、また明日も頑張ろうなんて月並みなんですが一番よろしゅうございます。おいらの好きなスペインのバル、ちょいと飲んでつまんで又、次の店に出かけるはしご酒。これがスペインの粋な飲み方なんですよ...アンダルシアの田舎のバルに行くと、暇な年寄りが朝からワイン片手に、道行く若い娘さんのお尻ぷりぷり闊歩する姿を、穴があくように見つめる姿がなんとも微笑ましく感じるのもお国柄のせいですかな...なにはともあれ快適な季節に溶け合う酒でありたいものですな...昨日も駅のホームで新入社員らしき者がゲロってましたよ。これも社会人一年生の儀式かもしれませんが、スマートではありませんことよ。何事も、一度は許してくれはりますけど、二度目はあきまへんで...

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日本古来の花

2018/04/16
【第1079回】

昨日、「砦」の東京公演、無事両国シアターカイで千秋楽を迎えることができました...日々進化するこの芝居、言葉の持つチカラと、今の時代に即したテーマ性、その大切さを十分に把握した俳優の意識の高さが相まって見事な再演になりました。70歳を超えた2人の名優はさることながら、様々な役をこなした3人の役者の演技に心打つものがありました。地道にサポートできる共演者がいると心強いものがあります。この仕事、どうしても己が目立ちたいという役者の業が頭をもたげがちなのだが、今回の3人は、唯々いい芝居にしたいという一心で取り組んできました。この3人で30人分の仕事をしている感じすらしました。よくぞやったあっぱれ三人衆!芝居もいいんだが人柄が更にいいときたもんだから文句のつけようがございません。長い旅公演が続くと人間関係がうまくいかなくなり、なんとなく気まずいツアーになりまして、早く公演終わらないかな...なんてことになれば、当然のことながら芝居の中身がひび割れ状態になっちまうんですね。こうなると、何のために無駄な労力を費やしてなにやってるんだろう?なんて虚しい感情がむらむらと立ち上り、徒労の旅芝居になっちまうんでござんす。いままでにこんなことがあったかって?いやいや、そのためにキャストもスタッフも十分に人間性を吟味して選出しているんでございますよ...でも、そんな素振り身振りを感じた時は向こうを上回る演技も必要ですね...製作者も役者の素養がないと務まりませんことよ。

終演後、役者さんと両国国技館を眺めながらちゃんこ料理に舌鼓をうちました。元大関霧島が経営しているお店です。さすがちゃんこ、刺身にしてもけた外れのある厚みと量、こんなもん毎日食べてたらどすこいになっちますばい。ちゃんこ鍋の具も然り、暫し関取気分を楽しませていただきました。「砦」に関わったキャスト、スタッフの皆さん事故もなく怪我もなく無事公演を成功させてくれてありがとう...そして、この公演に足を運んでくれた多くの皆さん本当にありがとうございました。2020年に再々演が実現できればなと思いつつ両国を後にしました。

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両国

2018/04/13
【第1078回】

一昨日、おめでたい席に出席いたしました...本多劇場グループの主宰者、本多一夫さんが第52回吉川英治文化賞を受賞しました。あの下北沢の街を演劇の街にしたんですから、その功績は大だと思ってました。おいらは以前から、なんで本多さんが演劇に関する賞を授与されないんだろうと長年不思議に思ってきました。読売演劇大賞の投票委員になってからは毎年特別賞に本多さんに尊い一票を投じてきました。芝居は小屋がなければ出番はありません。その小屋を、下北沢の街に財産を注ぎ込んで七つも作ったんですから、まさしく表彰状もんでございます。表舞台の役者ばかりに光を当てないで、それこそ縁の下の力持ちである本多さんみたいな人に感謝の気持ちを形にしないといかんと常々思っていたので、本当に嬉しい授賞式でした。受賞の挨拶で「こんな賞いただいたので、これを記念してもうひとつ劇場を作りたいと思ってます。劇場の名前は吉川の吉と私の本の一字ずつを頂いて、吉本劇場にしようと思ったんですが、これはさすがにまずいですよね...」こんな冗談を喋る本多さんは本当にチャーミングです。御年84歳、北海道から出てきて新東宝のニューフェイスに合格し俳優の道を志した夢を、若き演劇人が芝居をやれる場へと発展させ、多くの演劇人を育ててきた志、とっても素敵です。おいらも本多劇場グループの小屋で随分と芝居をやらせていただきました。芝居が終わった後の一杯がまた楽しいもんでございます。演劇で多くの若者が集い多種多様な飲み屋が誕生しました...終演後の芝居談義もまた更なる進化への一歩です。街から若者の声が聞こえなくなったときに街の灯は消えてしまいます。劇場が街の往来に弾みをつけ活性化していく様を見続けた本多一夫さん、帝国ホテルの授賞式で最年長ながら一番若々しく見えましたよ...本当におめでとうございました。

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春薄暮

2018/04/11
【第1077回】

昨日「砦」の東京公演の初日を迎えることが出来ました。先月より北海道、四国を巡演してからの公演です。この国では現在、公共事業を含め様々な問題をめぐり大変な騒ぎになっており、今回の上演はタイムリーな作品になっているのではなかろうか...それにしても主人公である実在の人物室原知幸さんのダム建設に対し、徹底的反対する様は尋常ではない。今の政治、行政、司法の歪みに対し敢然と闘う市井の人たちと何故か重なる。そしてその夫に従順に寄り添った奥さんの心情が、夫婦の深い情愛へと繋がっていく。二人だけの旗を作っていく過程に中に、夫婦の得もいえぬ葛藤が観客の心を捉えて放さない。

僅か5人の登場人物でこの壮大なドラマを創りあげた東憲司さんの筆力、演出力はただものではない。東さんの描く世界には、常に弱者に対する慈しみが満ちあふれている。演劇も様々なジャンルがあって当然なのだが、おいらにとっての芝居は常に名も無き市井の人たちの目線で創りたいと願っている。なにもプロパガンダ劇を創ろうとは思っていないし、警鐘劇なんて考えても居ない。唯々、ささやかながら懸命に生きている人たちの貴重な汗に通じるドラマを産み出していきたいと思っているだけだ...

4月15日(日)までの公演です。今この時期、観て損はさせない芝居ですぞ!

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ビルの春

2018/04/09
【第1076回】

「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書 」を鑑賞...エンターテインメントの巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督が描く社会派作品。40年前のベトナム戦争に関わる最高機密文章をワシントン・ポスト社が 報道すべきかどうかを巡る顛末を描いた作品。この監督のホロコーストを描いた「シンドラーのリスト」は、いまでもおいらの記憶に残る傑作のひとつです。 ジョン・ウィリアムズ作曲のテーマ曲が流れる度に、数々のシーンが浮かび上がってくるんですからたまりません。今回の作品は叙情性を極力排除し事の顛末をリアルに積み重ねたドキュメンタリータッチの作品ながら、メリル・ストリープとトム・ハンクスが共演し、さすがに実在の人物像を的確に表現し人間ドラマとしても立派に成立させています。この映画の制作が決まったのは、トランプ政権が発足してわずか25日だったというから、製作側も相当の覚悟で踏み切ったんでは無かろうか...今尚、トランプ大統領がワシントン・ポスト紙に対し再三フェイクニュースと喚き叫んでいるだけに、タイムリーな作品だと思います...アメリカだけではございません。この日本国においても公文書改竄、自衛隊日報隠蔽などなど問題になってます。そう言う意味でもスピルバーグ監督の現代を切り取る臭覚はただものではございません。演劇、映画は時代とともにあるものですからね...この映画の中でも言ってるんですが「報道が仕えているのは国民であり、統治者(政府)ではない」。その通りでございます。権力者が都合の悪いジャーナリストを排除し、公務員が庶民に顔を背け、権力者にすり寄る構図が出来つつある日本国、よそ事ではございませんことよ。一昨日も、映画の帰りに新宿西口広場で一般市民がプラカードを掲げ現政権を糾弾していました。ほとんどが初老の男女、未来の子供のために体を張っての行動頭が下がります...知らんぷりはいけませんことよ皆の衆。

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ハナミズキ

2018/04/06
【第1075回】

春から演技がよござんす...つい先月下旬に旅公演を終えたばかりの「Sing a Song」で三上あい子役を演じた戸田恵子さんが第43回菊田一夫演劇賞を受賞しました。東京で初日を開けてから、いろんなところでいい評判を聞いてはいたのだが嬉しい限りです。戸田さん自ら言っていたのだが「この賞は、この芝居に関わったキャスト・スタッフ全員で受賞したものです。」さすが戸田さんも良く分かっていらっしゃいます。主人公を支える共演者の演技の密度が大変濃く、三上あい子の人間像を見事に浮かび上がらせていると思いました。これはなかなか簡単なようで難しい作業なんです。それをコントロールした演出家、その演出を信じた作家、日々ミスを恐れず細心の注意を怠らず舞台を進行させたスタッフのチカラが上手く嚙み合ったからこその結果です。いい舞台を創るために、持てるチカラを惜しみなく注ぎながら進行していく舞台のありかたに改めて乾杯!誰一人としてアクシデントもなく31ステージをこなせたのも舞台に対する限りない愛情と責任感があったからこそだと思います。そして今回の受賞、その苦労が報われたってわけだ...なにも賞を取るために芝居やってるんじゃございませんよ。おいらが一番嬉しいのは、お客さんが喜んでくれることでございます。特に、なかなか芝居を観れない地方のお客さんが満面の笑みを浮かべて劇場を後にする姿を見たときなんぞは、おいらの方が涙チョチョきれますばい...

この作品、秋から暮れにかけての賞レースにも出場しそうな気がします。その勢いで再来年辺り再演できればと思ってます。まだ観ぬ多くの人達にお届けしたい作品です。なんといっても三上あい子のこの台詞が気にいってます。「人を死に追いやるような歌は歌じゃない。だから私は絶対に軍歌は歌わない。」改めて申します...戦争は絶対やってはいけません!

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まだまだしぶとく

2018/04/04
【第1074回】

いつものことながら、樹々に芽吹く新しい葉には生きててよかったという喜びを感じさせてくれます。誰に頼まれたわけではなく、いつものようにサクラが散った頃から、さりげなく芽吹く姿は愛おしくもあり、おいらも「待ってたよ...」なんて言葉を掛けたくなります。こんな不透明な時代だからこそ、自然の持つチカラに改めて救われ、失意に落ち込んでいるときなんぞは、もう一度やってみよう!なんて気持ちにさせてくれます。なんといっても色鮮やかなピカピカの葉色に心洗われます...邪悪な心であればあるほど、あの色でお掃除してくれそうな気がしますね。そんな神さんにも匹敵する樹々を伐採し地球を汚し続けているニンゲンという生き物はなんなんでしょうね...自然界の復讐は、すでに世界のあちこちで起きており、このままいけば地球滅亡のシナリオが現実化しそうな勢いです...聖なる自然界の掟は厳然と存在します。空を見なさい!樹々の変化を捉えなさい!空気を感じなさい!これらの当たり前の作動を出来なくなったときに生き物は死に絶えるでしょう...おいらは、どんなことがあっても、この動作を習慣化してます。そうすれば、少々上手く事が運ばなくてもドンマイドンマイという声が聞こえてきます。身の回りに、こんな助っ人がうじゃうじゃ蠢いているのに、気付かず感じずにいる人達が、それこそうじゃうじゃいるんでございます。自然はいつも助太刀したがっているんですから、もったいない話でございます。あのキラキラ葉っぱちゃん見てると、今日もルンルンしちゃうおいらです。

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今年も出会えたネ

2018/04/02
【第1073回】

待ってました!いよいよプロ野球開幕...ライオンズはむしゃむしゃとハムを喰いちぎっての3連勝でのスタート。10年ぶりの優勝も夢ではなくなったと思いますが、何せ始まったばかり、こればかりは正直この時期では皆目見当がつきません。がしかし、走攻守がぴったしカンカン、まさしく野球の魅力満載の3連戦でした。特筆すべきは外崎、金子の盗塁、そして2年目源田の好打。派手な一発ホームランより、機に敏なるプレーの積み重ねこそ勝利の方程式なんでございます。地味ながら勝つための方法論を熟知した辻監督のライオンズ入団が、大味なライオンズの選手の意識改革に繋がりました。今年こそ、辻監督の胴上げを観たいものです。そして昨日、センバツ高校野球の準々決勝4試合行われました。高校野球で一番見ごたえあるのが準々決勝なんです。勝ち残った8チームがしのぎを削る必死の戦いは実に見ごたえがあります。第2試合の智辯和歌山(和歌山)と創成館(長崎)の試合は壮絶な打撃戦、最後の最後まで読めない試合でした。甲子園球場には魔物が棲んでいることを証明したような展開、下手なドラマ見てるよりも面白い筋書きのないドラマで魅了されてしまいます。逆転されても諦めないあの選手の精神構造はどうなってるんじゃろか?いろんなスポーツあるのだが、この高校野球でしか見ることができない不思議な現象です。チームが一塊の球になって球場に球魂を産み出すんですね。画面に映し出される球児たちの表情からそのことが十分に伝わってきます。この瞬間のために寝食を共にした、いがぐり頭の青春のキラキラした時間が視えてきます。おいらだって中学1年生の夏まではそうだったんだから...良くわかります。なんでも良かばい、人生一度でも無我夢中になれた時を体験できれば、それだけで生きてきた価値があるというもんでごわす。

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3月31日 満月と桜

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4月1日 最後の桜 善福寺川緑地公園