吉と出るか、凶と出るか、上手くいくか、この三人。
ここは宮本のマンション。横に居るのは逃亡中の強盗。
しかし凶悪な感じはしない、イイ奴かも知れない。「遅くなるけど必ず帰るから」なんて電話で言ってる。時間だけが過ぎてく・・・
宮本はふと気が付いた。これを企んだのは女房じゃないか、悪いのは女房のマスミじゃないのか・・・
ユーモア溢れる絶妙な会話と、出口のないストーリー。
果たして、上手くいくのか、この三人。
作/中西良太 演出/中嶋しゅう
出演/河西健司・阿知波悟美・中西良太
河西 健司さんへ
二の線(二枚目)とか三の線(三枚目)とか、そんなことはどうでもよくて、役者は常に変幻自在でいて欲しい。河西健司はこの処、ジワジワと静かにしかし確実に、ゾクッとする程イイ線になって来た。まっとうだがあやしくて、のびやかな上にしなりがある。今度の芝居、私は久々の自信を持って河西健司を本線に買う。健チャン、ぶっちぎれ!!
脚本家 松原 敏春
阿知波 悟美さんへ
『畸』とは田を作る時、地勢の関係で正方になれない『余り(はみだし)』のことをいい、転じて数の割り残ったものを指すようになったという。中堅女優の中で、現在、『畸人』を演じさせたら、阿知波悟美の右に出る者はいないのではなかろうか。ボクもテレビでは彼女に数種の『余り者』を演じてもらったが、いずれも抱腹絶倒、ワンシーンしか出なくても、その存在感はどんな主役をも『喰って』いった。その阿知波が二役をこなせば、笑いは二倍以上の相乗効果。良太よ、河西よ、覚悟あれ!
脚本家 佐伯 俊道
中西 良太さんへ
面白い芝居が観たい。芝居の好きな人なら誰だってそう思っているはずだ。ところがなかなか面白い芝居がない。じゃあ自分で作るか、僕が芝居をやり始めたきっかけはそんなことだった。中西良太も多分そうではないかと思う。でなければ苦労して台本を書いたりはしないだろう。実際は楽しんで書いているかもしれないが・・・。どっちにしても年々憎いほど面白くなってきている。理屈ではなく実感を大事にしている台詞がいい。人生がそこにあると感じさせてくれる芝居だ。
脚本家 水谷 龍二