初演: 2006年


2月3日〜12日 
本多劇場

出演者:
片桐はいり、辺見えみり、春風亭昇太

 その昔、『夫婦善哉』というトーク番組があった。司会のミヤコ蝶々と南都雄二が毎回二組の夫婦から面白い話を聞きだすのだが、夫婦の話より南都雄二のボケに間髪を容れず突っ込む蝶々さんが何と言っても可笑しかった。勿論、タイトルは織田作之助の小説『夫婦善哉』から頂いたのは言うまでもない。そもそも善哉とは、善いと褒める言葉。また関西ではつぶし餡の汁粉のことをぜんざいという。夫婦善哉??確かにこの四文字にはのどかで甘い香りがする。そうありたいという願いが込められている。この善哉を犯罪にしたのは、単なる語呂合わせである。夫婦犯罪??しかしこの四文字もよくよく眺めてみると味がある。この芝居に登場する一癖も二癖もある三人の役者にいつしか仕掛けられたような気にもなってくる。
  ある一組の頼りない夫婦がふらふらと世間を漂ううちに一軒の古びた家に辿り着く。その家に一人で暮らす若い女は夫のことを「にいさん」と呼んだ。妻は夫に尋ねた。 「あなたに妹なんていた?」

水谷龍二

作・演出 水谷龍二 
美術 中根聡子
照明 相良浩司
音響 原島正治
宣伝美術 立川明
宣伝写真 塩谷安弘
舞台監督 武川喜俊
プロデューサー 岡田潔
協力 オフィスまとば
    キャストコーポレーション
    ティルト




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