早朝のプラットホームは、一日のドラマの始まり。
そして、様々な人間模様が行き交う万華鏡のような場所。
ある朝。一人のサラリーマンが、いつものプラットホームで見たものは…。

《あらすじ》 東京近郊の新興住宅地にある私鉄のプラットホーム。まだ夜の明けきらない秋の日の早朝。ホームの階段から、この近辺に住む平均的なサラリーマン合田和彦が降りてくる。手には大きなバッグを持っている。ホームに滑り込んでくる一番電車を待っている間に、駅長をはじめ、いろんな登場人物が和彦に関わってくる。プラットホームは、人間が行き交うドラマチックな場所。合田和彦が夜明け前に見たものは……。人の生死が問われている昨今、一人の男の人生を通して生きることの尊さを問う。

  辰巳郎 プロフィール
大阪市出身。戌年。しし座のB型。京都大学在学中は関西一の人気劇団「そとばこまち」を主宰し、プロデューサー、演出家として学生演劇ブームの立役者となる。1984年、卒業と同時にNHKの朝ドラ『ロマンス』で全国区デビュー。以来、知性・品格・遊び心と三拍子
揃った俳優として様々なジャンルで活躍。舞台でも新生松竹新喜劇公演『花いちもんめ』、2001年4月には博多座での新派公演『滝の白糸』の村越欣弥役、そして今回のひとり芝居とチャレンジが続く。現在『リフォーム夢家族』(日曜日7:30〜 テレビ東京系)が好評放映中。趣味も多彩で芸能界のクイズ王との呼び声も高い。2001年1月には日本ソムリエ協会の名誉ソムリエに就任した。
 

クイズ番組の常連で、偏差値俳優としての異名を取る辰巳郎。品格、知性、遊び心が三位一体になった日本では珍しい俳優の一人に挙げられるのではなかろうか。京都大学在学中に関西一の人気劇団「そとばこまち」を主宰し、関西小劇場の先駆けとして数多くの作品を企画・演出・主演・製作していった手腕は、やはり非凡な
ものを感じさせる。今でこそ、TVでおなじみの顔ではあるが、彼の原点はやはり
舞台なのである。ましてや、一人舞台は辰巳郎のオールマイティーなものを引き出すには、格好の場である。

  作・演出 ふたくちつよし  

ふたくちつよし プロフィール
東京都世田谷区出身。桐朋大学演劇科卒業。劇団「トリックスター」、劇団「風の
街」を経て、97年 劇団「風力写真機」を創設。主な作品には『風待公園』『雪に
唄えば』『山茶花さいた』『三年G組−ある夏の日に』『珈琲色の春に』『雨に映っ
た空から』青年座に書き下ろした『お茶をすすって』、俳優座ラボ公演でも上演された『家族な人々』などがある。常に市井のさりげない人々を主人公に、ペーソスとユーモアにあふれる作品群を創り出している。

 
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