初演: 9月3日〜11日 ザ・スズナリ
出演者: 板尾創路坂田三吉  片桐はいり坂田小春 西牟田 恵坂田玉江・双子・芸妓 宮藤官九郎うどん屋新吉 真山章志金杉子爵・荒井委員長・やくざ 河西 誠小倉学芸部長・女中頭・やくざ 荒川良々関根名人・作平 久保内亜紀お兼・芸妓 佐藤二朗後援者宮田・西田委員・留三 伊藤李久男菊岡博士・お時 野呂彰夫篠原支局長・斉藤委員・阿呆 春山 剛支局員木賀 稲吉 剛弟子山田・記者・点火夫 江川加絵おしず・女中おひで  萩尾麻由双子・参会者立花晃 井内美和子お光・女中 岡優美子坂田義夫・芸妓  岡田麻実子友代・芸妓 

♪吹けば飛ぶよな将棋の駒に〜戦前戦後、稀代の名優、監督によって映画化、舞台化された不朽の名作『王将』。この作品に流れるテーマは、どこを切り取っても日本人のあるべき姿に通底している。夫婦、親子、家庭、町、組織、教育、まさしく悩める日本のキーワードのオンパレードである。 これほどの普遍性のある名作を古色蒼然たる枠内に収め、年配者だけの娯楽作品にしてしまうにはもったいない!その思いがこの企画の原点である。だとすれば、現代の演劇シーンで、颯爽と時代の息吹を体現している演劇人を起用するしかない。

まずは演出に、今の感覚を敏感に察知しポップでヘビーな作品を世に送り出している松尾スズキ。彼の独特なセンスで描く不条理な世界は、若い観客の不思議な笑いと、奇妙な快感を生み出している。彼の主宰する劇団「大人計画」の公演に、若い観客が殺到するのも十分にうなづける。1997年度には第41回岸田戯曲賞受賞し、その勢いはとどまるところを知らない。その松尾スズキが『王将』を一読し、オモシロイ!演出に対する意欲、成算は並々ならぬものがある。

次にキャスト。女房の小春には人気、実力、異能を備えた片桐はいり。小春が持っている女の可愛さ、けなげさ、芯の強さを見事に演じてくれるに違いない。坂田三吉には吉本興業の期待の若手漫才師、板尾創路。ダウンタウンの松本人志も一目をおいている逸材である。娘玉江役には、小劇場の人気女優西牟田恵。三吉の友人新吉には、大人計画の看板俳優宮藤官九郎と異色の組み合わせ。
松尾スズキ×片桐はいりコンビによる傑作『マシーン日記』を凌ぐ大衆モダン劇が誕生するに違いない。

原作 北條秀司
演出 松尾スズキ
美術 加藤ちか
照明 佐藤啓
照明オペレーター 石井宏之
音響 半田充(MMS)
音響オペレーター 飯島智
衣装 花田裕子
舞台監督 土居三郎
演出助手 大谷いおり
美術協力 向井登子
方言指導 伊藤喜久男
日舞指導 島袋潤
殺陣指導 大浜晃
メイク指導 長谷一美
写真 福井健二
宣伝美術 岸奈美子
プロデューサー 岡田潔
協力 吉本興業・オフィスまとば・グラフィックエルディ・夢工房・自転車キンクリーツカンパニー・東宝コスチューム・日本将棋連盟・高津映画装飾



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