初演: 2000年10月13日(金)〜21日(土) 
シアタートラム

岩松了×片桐はいり、坂手洋二×岡本麗、横内謙介×加納幸和、山崎哲×蟹江敬三、北村想×戸川純、水谷龍二×風間杜夫、マキノノゾミ×熊谷真実、鳳いく太×ルー大柴、唐十郎×佐野史郎。以上がトム・プロジェクトが企画・制作したひとり芝居のラインアップである。現在、演劇界で活躍中の劇作家と個性派俳優とのバトルは予想通りの舞台を誕生させた。劇作家が仕掛けたストーリー、装置、小道具、そして一人の紡ぎ出す台詞に二重、三重に隠された複数の声。たった一人の俳優が、これらに対峙し舞台空間を埋めていく作業は、まさに芝居の醍醐味そのものであった。
今回の企画は、ひとり芝居に挑戦する若き劇作家の登場である。早稲田大学在学中に「劇団笑うバラ」を主宰し、現在は他劇団の役者を集めて公演を続けている。現代の息吹を軽やかに伝える作風は、若者の圧倒的な支持を集め観客が増えつづけている。そんな才能にTVの世界が目をつけない訳がない。平成10年9月に「世にも奇妙な物語」でTV脚本家としてデビュー。この世界でも期待されている。
この新進気鋭の劇作家の挑戦を受けるのが熟年俳優、長塚京三。映画「パリの中国人」で衝撃的なデビューを果たし映画・TV・舞台で独特の雰囲気を醸し出している。もちろん舞台俳優としての実績も平成5年度の作品「オレアナ」での読売演劇賞優秀賞受賞で実証済み。この作品は平成11年度に再演が決定している。気品、古風、ダンディ、頑固、哀愁etcこれほどいろんなイメージを想起させてくれる男優も稀である。
長塚京三のどの部分を引き出してくるのか?長塚圭史の作劇に期待したい。

美術 松野 潤
照明 五十嵐正人
音響 加藤 温
音響オペレーター 大野正美
衣裳 倉橋里衣
舞台監督 土居三郎
写真 福井健二
宣伝美術 寺部智英
プロデューサー 岡田 潔
協力 草間崇事務所・
     阿佐ヶ谷スパイダース



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