【作】水谷龍二
【演出】高瀬久男
【出演】竹下景子 宇梶剛士 岸田茜
<初演> 2011年10月4日~10月10日 本多劇場
<再演> 2013年12月11日~12月15日 東京芸術劇場シアターウエスト
専業主婦にみきりをつけて足踏み入れた旅一座 涙、涙の初舞台!!
ここ数年、演劇の世界で人情喜劇の路線を確立したのが水谷龍二である。
彼の描く世界は、ごく普通の人達の目線でドラマを構築していく。
嘗ての大衆人気劇作家、菊田一夫がそうであったように人間のこまやかな機微に非常に
敏感な作家である。
03年には「風間杜夫ひとり芝居 三部作」で日本演劇協会賞を受賞している。
演出の高瀬久男は大胆にして緻密、緊張感溢れる舞台を次々に生み出し、
読売演劇大賞優秀演出家賞や毎日芸術賞、朝日舞台芸術賞、紀伊國屋演劇賞、
文化庁芸術祭賞など数々の演劇賞を受賞している。今最も注目を浴びる演出家の一人である。
この異色の組み合わせと、竹下景子、宇梶剛士、岸田茜という魅力的なキャストでお贈りする。
長年専業主婦を続けてきた竹下景子演じる万里子が、一大決心の末、第二の人生を歩み始める。
「主婦にも定年があってしかるべきだ!」
ごもっともなテーマを掲げるこの作品は初演で観客から拍手喝采!大好評を博しました。
【あらすじ】
赤城万里子。プロゴルファーと結婚し、息子が一人いる。
夫は愛人宅に入り浸り、息子はまともに働かず、いわゆるニート状態。
そして当年とって55歳の万里子は家を飛び出した......!!
「専業主婦に見切りをつけて、離婚覚悟の一大決心、あとは野となれ山となれ」
飛び込んだ先は、十年前から贔屓にしていた大衆演劇の旅一座である。
そこにいたのは、座長の千羽旭と、若い女座員りん。
他の座員は座長の暴走でやめてしまっていた......
そして、三人は一座を立て直す為に新作の創作にとりかかる。
時代劇が大好きな万里子と時代劇のことをほとんど知らないりんに挟まれて、
座長は台本を書き始めるが上手くいかない......
次第にそれぞれの過去とかかえる苦悩が浮かび上がる。
そして三人は大衆演劇の神様・長谷川伸の世界を目指し始める。
果たして、一座の復活をかけた新作は完成するのか。
大衆演劇を舞台に繰り広げられる人情喜劇の決定版!!