トムプロジェクト

2024/05/29
【第1897回】

一昨日、今年9月から10月にかけて上演する新作、風間杜夫ひとり芝居「カラオケマン ミション:インポッシブル」牛山明、バンコクに死す!のチラシ、ポスターの写真撮りをしました。カラオケマンシリーズ初の海外編、75歳になった牛山明がバンコクに行って何をしでかすか?大変興味あるドラマになりそう写真撮りでございました。サービス精神満点の杜夫ちゃん、いろんな姿に変身し、喜怒哀楽満載の表情をしながら奮闘してくれました。どの表情も様になりさすが千両役者、撮影現場にいたスタッフも爆笑の渦、早くも今回の芝居、始まり始まりてな感じでした。

この直後も、6月に幕が開く新宿梁山泊テント芝居のパンフレット用の写真撮影の予定が入っているとのこと。テント芝居初登場の歌舞伎役者中村勘九郎、豊川悦司、寺島しのぶとの共演も興味あるところ。今年、後期高齢者の仲間入りしたにもかかわらず精力的に舞台出演が決まっている杜夫ちゃんのエネルギーたいしたもんでございます。芝居を愛し、酒を嗜み、劇場に来てくれたお客様にベストな演技で答える愛すべき役者ですね。

いつも撮影で使わせている野澤写真館は西荻窪にあります。骨とう品屋、古書店、粋なレストランなどなど玄人好みのこじゃれた街です。おいらが好きなジャズ喫茶ユハもあります。

やはり街は小ぶりが一番ですね。何事も肥大化するとつまらなくなってしまいます。ニンゲンサイズであることの意味を忘れちゃなりません。少し小路に入れば、予期せぬお店に出逢い今日一日を幸せで心地よい時間にさせてくれます。

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タチアオイ

2024/05/27
【第1896回】

いやいやライオンズの監督変わってしまいましたね。昨日、一昨日と見事な逆転劇でベンチ内はお祭り騒ぎでございました。さあこれから行くぞ!てな感じに思えましたが、さすがにこの成績では誰かが責任とらなきゃファンは納得しませんね。先週もふらりとベルーナドームに散歩がてら覗きに行ったのですが、ライオンズのエース今井の先発なのにロッテ相手に一回の表、早々と5点先取され5回が終了した時点で球場を後にしました。それにしても打てない、作戦はちぐはぐ、これでは観る価値がないとおもってしまう試合ばかりです。

おいらも70年に渡るライオンズ一筋のファンですが、池永投手が永久追放された黒い霧事件、その後のクラウンライター、太平洋クラブという名称に変わって以来の弱小チームになってしまいました。

今回の件も松井監督ばかりのせいではありません。お金が無いのはわかりますが、フロントさん少しは気の効いた補強をしなさい!と言いたい。連れてくる外人もモノにならない選手ばかりで毎年期待はずれ。なにもかもゆるゆる、昨日、逆転打を放った蛭間選手みたいなプレーヤーが増えない限りライオンズの未来は見えてきません。いつまでたっても結果を出せない外野手の面々、レギュラーを張るにはみんなあと一歩!ってカンジのドングリーズ。もう何年こんな屈辱的な呼び名をされてるの?悔しかったら泥まみれになって練習して見返すぐらいの根性見せてくれんと野球人生終っちゃいますよ。

それにしても、スター選手もそんなに居ない日ハム、ロッテ両チームが金満ソフトバンク相手に頑張ってますね...明日からは交流戦、ライオンズは勿論、おもろい試合期待してまっせ!

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こんな季節がやって来ました

2024/05/24
【第1895回】

柚月裕子著「風に立つ」読了。補導委託(問題を起こし家裁に送られてきた少年を、一定期間預かる制度)を家族に相談せずに引き受けた父に対して、反発する息子。
しかし、委託された少年との生活が始まると共に、その委託先である父や周辺の人との関わりがきっかけとなり、父との関係を見つめ直すことになる。委託された少年も家族との関係に悩んでおり、それと重なるように委託先の息子の葛藤がリアルに描かれる。現代社会の縮図でもある家族問題をテーマにしているのだが、今ひとつかな?
新聞に連載された小説を一冊の単行本にするとこうなるのかなという良い例かもしれない。作家も全体の構想はあるものの、日々の連載だとブツ切れになってしまう可能性が強い。読み手もなんだかだらだらとページをめくって、いつドラマの核心がくるのやらとテンションが下がってくる。と言っても、きらりと光る言葉は随所に散りばめられてはいる。ミステリー大賞他、いくつかの賞を受賞している実績ある作家であることには違いない。

限られた時間の中、何を選択するか?いや何を選択したかが重要になってくる。まだまだ読みたい本は山ほどあるのだが、なにせ残された時間はそんなにあるわけではない。なにはともわれ何事もかかわった以上、何かしら琴線に触れる言葉がないか探求心だけは忘れないようにしている。作家だって命を削って創作しているに違いないし、その姿勢にはいつも真摯に向き合っていたいと思っている。
今年はマンションの中庭のカスケードにカルガモの赤ちゃんが無事誕生した。このところ度重なるカラスの飛来によりカルガモ親子も警戒していたのだが、先日の巣の撤去により一安心したに違いない。誕生したばかりの子ガモが無事成長するのを願うばかりだ。

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カルガモ親子

2024/05/22
【第1894回】

新宿は相変わらずカオスの町でございます。花園神社でのテント芝居を観劇後、久しぶりに怪しい歌舞伎町を探索したのですが、まさしくいろんな国の人が入り乱れ、ホストクラブ、ガールーズバー、ぼったくりバーの客引きが路上に溢れかえっていました。今日もほいほい乗っかって、とてつもない料金を要求され泣き泣き新宿の街を後にする人が居るに違いありません。以前にも増して黒人の客引きが多いのには驚きました。彼らのバックには恐い組織が今尚存在し抜き差しならない関係になってしまうんではないかしらと心配してしまいます。

そんななか、ヒモで土俵を作りカンパ箱をおいて相撲興行を行っている集団がいました。この光景にびっくりした外人観光客が取り囲み、次から次に飛び入りで勝負を挑むのだがなかなか勝てません。今日の主役である彼はおそらくどこかの相撲部の一員に違いありません。大きな外人相手にビクトもしない強靱な身体をしていました。

30年前にも、今は無き歌舞伎町コマ劇場前広場で殴られ役を買って出る元ボクサーが居ました。「私が歌舞伎町の殴られ屋です!一分間、千円で殴り放題!どうぞ私を殴ってストレスを解消していって下さい」何人もの男がチャレンジするのだが相手はプロですから上手にかわし、なかなか倒すことはできません。でも、時折自信たっぷりの強者も登場しボコボコにされそうになったこともありました。

そんな広場も、今では通称「トー横」。自分の居場所がないという家庭での虐待や学校でのいじめなどに悩む10代の子供たちのたまり場になっています。ここから又、いろんなドラマが生まれるに違いありません...転落の道を辿るのか、ここを足場に人として成長していくのか、とにかく欲望に塗れた街には違いありません。

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歌舞伎町のパフォーマンス

2024/05/20
【第1893回】

ワンちゃんのご主人様を待つ姿がなんとも微笑ましい。ニンゲン世界は魑魅魍魎、憎悪が拡散し争いから戦争という惨たらしい時間が今尚繰り広げられています。こんな不毛の時代で唯一癒されるのが野に咲く花であったり、悠然と聳え立つ樹木であったり、小動物だったり...中には人間に害を及ぼす生き物もいますが、地球は人間だけのものじゃありませんから当然のことながら生きる権利はあると思います。

我が家のマンションの中庭にある樹木にカラスが巣を作り、子育てのデリケートな時期と重なり住民を襲ったこともあり、懸命に作り上げた巣が撤去されました。日毎、ベランダからつがいのカラスが飛びまわる様を見ていたおいらも複雑な思いです。カラスだって種族を残すための必死な戦いだったと思います。監視のため頻繁に飛来するカラスの行動を目のあたりにして過ごした日々が何となく懐かしい。この感情も考えてみればニンゲンの勝手な思い込みに違いない。

野の花だって何もニンゲンを喜ばすために花を咲かせているとは思いません。ただ自然界の秩序に乗っかって淡々と生きているだけ。でも同じ地球上に共生しているニンゲンが感謝の気持ちを抱くだけで、この世界は平和の輪が広がるに違いありません。何事も愛しむ気持ちが大切だと思います...身のまわりにどれだけ愛しむものを見つけ感じることができるかが穏やかな日々の尺度。何事も心優しい目線で過ごしたいものです。

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まだかな?

2024/05/17
【第1892回】

城山三郎著「指揮官たちの特攻~幸福は花びらの如ごとく~」読了。城山三郎さんは気骨ある作家である。紫綬褒章の知らせを聞いた時に、「僕は、戦争で国家に裏切られたという思いがある。だから国家がくれるものを、ありがとうございます、と素直に受け取る気にはなれないんだよ」。そう言って辞退しました。

今回の本は城山さんの面目躍如たる作品である。昭和19年10月25日、最初の特攻隊としてレイテ島沖で米艦隊に突撃した関行男大尉と、翌20年8月15日夕刻、敗戦の事実を知らされないまま沖縄へと飛び立ち、そのまま還らぬ人となった中津留達雄大尉の二人の海軍兵学校卒業生を中心に、彼らが特攻機に乗ることになった経緯と、彼らの生い立ち、人となり、家族のその後などが語られる。本人も終戦直前に大日本帝国海軍に入隊し上官による理不尽な暴力と虐めにあい、戦争と軍隊に対する怒りがその後の著作に色濃く記されている。敗戦間近にもかかわらず次々と開発される安直な特攻兵器を前にして「きさまらの、代わりは一厘五銭で、いくらでも来る」とうそぶく上官、当時の海軍内部の荒廃ぶりには只々呆れるばかりだ。

作家としてだけではなく、一人の人間として晩年は言論の自由を封殺するとして「個人情報保護法」に反対を唱え、自らの戦争体験を振り返って社会の変貌に警鐘を鳴らそうとした。

自衛隊の海外派遣に対しても「日本の自衛隊は国民を守る組織であり、人を殺傷する機関ではない」と危惧を示した。

世界がまさしく第三次世界大戦を予兆させる現状において、改めて城山三郎作品の重みをひしひしと感じる。

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この時期に?

2024/05/15
【第1891回】

一昨日、唐十郎さんの通夜に行って来ました。安らかなお顔でした...唐さんにとっての演劇は己の魂を賭けた遊びでもあり、それまで劇場という空間、そして演技をするための知的、肉体的な鍛錬に異を唱えるためのアングラテント芝居だった。いつの時代でも、支配階級が底辺の民に強いる差別に対し演劇という手法を通じて抵抗する手段でもありました。布一枚で隔てるテントは非日常と日常が瞬時に入れ替わる夢とロマンの時間でもあった。

日本国内のみならず戒厳令下の韓国、難民キャンプシリア、カオスのバングラデシュ、レバノン公演を遂行したのも社会に見捨てられた人たちへの限りない愛だと思う。

東京都の命令に逆らい、新宿西口公園での公演はおいらも現場に居ました。機動隊に逮捕され連行される唐さんの不敵な面構えは今でも記憶にあります。なにせ押し付け事が大嫌いなききわけのない童心が生涯宿っていたに違いありません。

日本の国力が貧弱になりつつある今こそ、冒険者でありロマンチストである唐さんみたいな人物が出てきて欲しいと思うのだが、なかなか難しいかな?でも一度きりの人生、己が願望していた諸々、試しもせず死んでしまうなんて悲しいとは思いません...

5月も中盤、朝晩と昼間の温度差がありすぎて体調不安定。そんなときは散歩に限ります。今日も5月のアンネのバラが咲き誇っていました。風雨に晒されながらも不屈の生命力で繰り返し花咲かす植物に癒され圧倒されてしまう今日この頃でございます。

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平和を願って
(アンネのバラ)

2024/05/13
【第1890回】

先週の土曜日、新宿花園神社にて唐組・第73回公演「泥人魚」を観劇。開演45分前には紅テントの前には多くの人で賑わっていた。いつみても花園神社の紅テントはこの地に一番似つかわしい。新緑映えるこの時期の公演は、何故か観劇前から心躍る気分にさせてくれる。今回の芝居は2003年度の初演以来、実に21年振りの公演である。ドラマの原型は1997年有明海諫早湾が全長7キロに及ぶ鉄板により閉鎖された事件である。映像で観たまるでギロチンさながらの光景はショッキングであった。これにより、この遠浅の干潟に生息するムツゴロウ、ウラスボなどが瀕死の状態に陥った...この一連の事件を唐さんの壮大な妄想を駆使して芝居に仕立て上げたのが「泥人魚」。

詰め詰めで満杯になったテントのなかでいよいよ開幕。看板役者が登場する度に声が掛かるのはいつもの通りだが、唐!の声が聞けないのがとても寂しい。でも唐組の座員の気持の入った演技はいつ見ても清々しい。芝居は元々、ひとりひとりの手作り、つまりローテクを駆使して創りあげるものであることを教えてくれる。どんな綺麗な照明よりも、きらびやかな衣装よりも、お金を掛けた音響装置よりも、人間の肌合いを身近に感じるすべてが心地よい。

時代はより人工的に、より利便性を追求しながら突き進んでいます。もういい加減、自然志向に戻りませんかと発言しても少数意見でしかない世の中になってしまいました。そんな時代だからこそテント芝居、これからの生きるヒントになるに違いありません。

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紅テント

2024/05/09
【第1889回】

5月5日に今年初めてベルーナドームに行ってきました。ソフトバンクとの一戦、見事に負けてしまいました。この日は子供の日ということもあって多くのチビッ子ファンが熱い声援を送っていました。子供限定でグローブも配布し、いつまでもライオンズのファンであって欲しいとの願いも虚しく無様な敗戦でした。そりゃそうだよね、ライオンズには3割バッター皆無、3番バッターがなんと1割台の打者なんですからね。相手のチームは3割バッターがゾロゾロ、そりゃ勝負になりません。監督の采配もちぐはぐ、凡打しても悔しがらない選手を見せられたんじゃ、満員のファンもガッカリです。ここ数年で最悪のシーズンになりそうだし、その後数年暗黒の時代が来そうな予感さえしてしまいます。

昔、強かったころのライオンズを知るファンにとってはなんとも寂しい限りです。ここまで来たら監督コーチを変えなきゃとんでもない借金を抱えた結果になると思います。チームのフロントも然り、もっと言えばどこかの企業に身売りなんてことも考えねばなりません。

やはりある程度お金を掛けなきゃ強いチームにはできないと思うけど、資金が無くても広島カープなんてチームは地元に愛され続けながら人気を保っています。

今の勢いでは、パリーグはソフトバンクのぶっちぎり優勝。セリーグはどのチームも優勝の可能性がある面白い展開。まだ5月というのにライオンズは白旗掲げるのもみっともないし、少しでもファンをワクワクさせる戦いをやって欲しいと思っています。

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フレ!フレ!ライオンズ

2024/05/07
【第1888回】

唐十郎さんが亡くなりました。トム・プロジェクトでも2本、作・演出して創っていただきました。稽古中、そして酒場で一緒に過ごした時間が懐かしいです。いつも少年のような瞳で語り掛けてくる言葉が、現世を見つめながらどこか見知らぬ時空間に誘ってくれる不思議な人でした。唐さんの描く世界の主人公はいつも底辺に蠢く市井の人でした。唐さんが幼少の頃、下谷万年町で出会ったいかがわしくも心根の優しい庶民の姿が戯曲を書くきっかけになったに違いありません。

おいらが上京して頭をぶん殴られたのが、1967年8月、新宿花園神社境内に紅テントを建て、『腰巻お仙 -義理人情いろはにほへと篇』を観た時だ。なんだこれは!唐さんはじめ、麿赤児、四谷シモン、大久保鷹、不破万作などなど得体のしれない役者群が紅テント内で観客をかどわかしながら縦横無尽に暴れまくっていました。まさしく特権的肉体論、役者の沸き上がる身体を通して言葉を生み出していく手法に唖然とした記憶があります。

こんな世界に身をゆだねたい...そんなこんなで演劇の世界に身を投じた次第です。

唐さんが演劇に託した想いは、その後いろんな人達が継承し演劇というフィールドをダイナミックに展開していったことは紛れもない事実です。

唐さんお疲れさまでした...ゆっくり休んでくださいね!と言いたいところですが唐さんのことですからあの世でまた暴れまくっているに違いありませんね。

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早く取りに来てネ

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