トムプロジェクト

2025/07/11
【第2059回】

おいらの故郷博多では、7月15日最終日の追い山に向かって町は博多山笠で一色である。

今年で784年の歴史を持ちユネスコ無形文化遺産としても登録されている。子供の頃はこの季節になるとウキウキワクワクしたものである。おいらもふんどし締めて参加したことがある。この行事に参加して一人前の男になるとぞ!とアンちゃんオッちゃんに檄を飛ばされたことは記憶にある。追い山笠ならしの途中、沿線に待ち構えている見物人から浴びせられる水がなお一層気を引き締める。行事の終わりの博多手一本がなんとも粋である。年長者や会のリー ダーが指名され、参加者の前に立つ。全員が立ち上がり、体の前で手を打つ態勢になると、「手ば入れまっしょ!」と声を掛ける。「よーお」(シャン、シャン)、「もう一つしょ」(シャン、シャン)、「よーと三度」(シャン、シャン、シャン)と手を叩く 。

日本の祭りはどこをとっても惹かれる要素が含まれている。NHKの長寿番組「新日本風土記」を良く観るのだが、つくづくこの国の人達が営々と引き継いできた歴史の重みと名も知れぬ庶民の残した足跡に頭が下がる思いだ。異国の人たちが日本に来てワンダフルを連発するのもこんな人たちの自然と調和しながら誠実に暮らしてきた積み重ねのお陰ではなかろうか。

それにしても、昨日の夕刻の雷雨はおったまげました...自然界の神さんもこの体たらくな世相に怒っとるに違いない。

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豪雨直前の空

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