トムプロジェクト

過去の作品 演劇

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黄昏にカウントコール


【作・演出】長谷川康夫
【出演】風間杜夫 麻生かほ里 鳴海由子 園山晴子 留守晃  
    小此木麻里 真山章志 グラシアス小林 伊達暁

2007年7月28日~7月30日
亀戸・カメリアホール

 

いまだ夢の途中を彷徨う男たちと女たちが繰り広げるエキセントリックハイテンションストーリー


東京郊外にあるダンススタジオ。かつては次々多くのダンサー、ミュージカル俳優を
排出していたが、主宰者の早川美智子が急逝してからはすっかりさびれ、いまは美智子の
教え子だった3人の女たちが、ほそぼそと素人相手に運営している状態である。
その3人も、元宝塚志望、元演劇少女、元アイドル予備軍と、その誰もが自分の思い描いた道
を夢半ばにしてはずれ、30代も半ばを過ぎた今でもアルバイトを続けながらこのスタジオにやってきているのだ。

亡き主宰者の夫で現オーナー早川慎之助は、かつて小さな劇団を主宰し、長年演劇の世界に身を置いてきた自称「知る人ぞ知る」実は「ほとんど世間で知る人はいない」という男。
妻の生前はもちろん、現在でもこのダンス教室に食わせてもらってる状態なのだが、卑屈さなどみじんもなく、傲慢で傍若無人。
むしろ、ダンス教室を運営してもらっている女性たちの夢に向け3人を育ててやてるという自信に満ちているのだ。

女たち3人の早川へのそれぞれの思いと、なぜか早川のもとに集まってくるやはり夢の叶わなかった男たち―信金の営業マン、スナックの経営者、路上ライブをしているミュージシャン志望の男―の3人の女たちへの思いが、この閉ざされた空間で複雑に絡みあい、それでも微妙な均衝を保って、彼らにとっての安息の地ともいえるスタジオからいつまでも抜け出ることができずにいて、今に至っていた。

だが、ある日、早川と美智子の息子だという男の出現で、彼らの世界が、大きく変化していく...