【作・演出】鄭義信
【出演】岡田義徳 冨樫真 ベンガル
2005年6月10日~6月19日吉祥寺シアター【初演】
2007年1月15日~1月21日ベニサンピット【再演】
阪神大震災以降、星山徹(岡田義徳)は寂れた鉄工所で一人暮らしをしている。
冬のある日、借金取りに追われた父・悟郎(ベンガル)と、その連れのストリッパー・仁美
(冨樫真)が突如鉄工所にやってくる。
お金の無心にやってきたのだ。
悟郎のことをひどく憎んでいる様子の徹、その都合を省みることなく悟郎と仁美は鉄工所に
強引に居ついてしまう。
徹は実父である悟郎のことを「カラフト伯父さん」と呼んでいるが、3人の奇妙な生活の中で、
その理由が明らかになっていく。
一方で、徹の中で震災の日の記憶も甦ってくる。
降りかかってくる火の粉の中、大好きだった「カラフト伯父さん」に助けを求めて走り回ったあの日。
助けに来てくれなかった「カラフト伯父さん」への気持ちは憧れから憎しみへと変わっていく。
子を愛する親の気持ちと親を慕う子の気持ちがすれ違うことは世の常であるが、徹とカラフト伯父さんも同様である。
徹と正面から向かい合おうとするカラフト伯父さん。
カラフト伯父さんに対する徹の答えは......