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王将


【作】北條秀司
【演出】松尾スズキ
【出演】板尾創路 片桐はいり 西牟田恵 宮藤官九郎 真山章志 河西誠 荒川良々
    久保内亜紀 佐藤二朗 伊藤李久男 野呂彰夫 春山剛 稲吉剛 江川加絵
    萩尾麻由 井内美和子 岡優美子 岡田麻実子

2000年2月5日~2月13日
本多劇場


♪吹けば飛ぶよな将棋の駒に~戦前戦後、稀代の名優、監督によって映画化、舞台化された不朽の名作『王将』。この作品に流れるテーマは、どこを切り取っても日本人のあるべき姿に通底している。
夫婦、親子、家庭、町、組織、教育、まさしく悩める日本のキーワードのオンパレードである。
これほど普遍性のある名作を古色蒼然たる枠内に収め、年配者だけの娯楽作品にしてしまうのはもったいない!
その思いがこの企画の原点である。だとすれば、現代の演劇シーンで、颯爽と時代の息吹を体現している演劇人を起用するしかない。
まずは演出に、今の感覚を敏感に察知しポップでヘビーな作品を世に送り出している松尾スズキ。
彼の独特なセンスで描く不条理な世界は、若い観客の不思議な笑いと、奇妙な感覚を生み出している。
彼の主宰する劇団「大人計画」の公演に、若い観客が殺到するのも充分にうなずける。
1997年度には第41回岸田戯曲賞受賞し、その勢いはとどまるところを知らない。その松尾スズキが『王将』を一読し、オモシロイ!演出に対する意欲、成算は並々ならぬものがある。
次にキャスト。女房の小春には人気、実力、異能を備えた片桐はいり。小春が持っている女の可愛さ、けなげさ、芯の強さを見事に演じてくれるに違いない。
坂田三吉には吉本興業の期待の若手漫才師、板尾創路。ダウンタウンの松本人志も一目をおいている逸材である。
娘玉江役には、小劇場の人気女優西牟田恵。三吉の友人新吉には、大人計画の看板俳優宮藤官九郎と異色の組み合わせ。
松尾スズキ×片桐はいりコンビニよる傑作『マシーン日記』を凌ぐ大衆モダン劇が誕生するに違いない。