バックナンバー第142回

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【第142回】

土曜日は芝居、日曜日は映画に行ってまいりました。芝居も頑張ってはいたんですが、今回は映画がキューンときました。タイトルは「愛を読むひと」いや〜役者がいいね!特にハンナ役を演じたケイト・ウィンスレットはアカデミー主演女優賞を貰うだけのことはあるね。「タイタニック」の時は別にと思ってたんだが、いやいや今回のハンナ役に対する役作りお見事でした。まさに全裸になっての入魂の演技と言うよりも、ハンナが憑依した感じです。切ない、悲しい、官能、…愛のすべてのが舞い降りていました。

マイケル役のレイフ・ファインズも渋い!この人は「シンドラーのリスト」で印象に残っていましたが、今回は以前にも増して、感情を押し殺し、ハンナに対して何冊もの本を朗読する様は清冽な魂の叫び…マイケルの少年時代から大学生を演じたドイツの俳優デヴィド・クロスもいけ面では無いんだが芝居が分ってるんだね。少年の繊細な感情の動きを見事にこなしていました。将来大物俳優になりまっせ!この少年が36歳のハンナに恋したのが15歳。思えばおいらも同じくらいの年に大人の女性に恋をしました。二人のめくるめく官能シーンを観ながら、博多でのあの日、あの時のあのシーンを想いだしてしまいました。映画館はまさに実人生を再現してくれる場所でもあるんだね…

「わずか1ページで終わった恋が、永遠の長編になる…」このキャッチコピーがこの映画のすべてを語っていますな!まいりました…

 


景色を読む人

 

2009/7/13   岡田潔