【第150回】
デジャブ…なんとなくお洒落でハイカラな雰囲気でござんしょ!若い頃フランスのヌーヴェル‐ヴァーグに登場したゴダール、トリュフォーらの映画を観て覚えた言葉かな?当時蛮カラ気分で過ごしてた、おいらに気品を与える言葉でもあったな…今思うに、すべてこの世、既視感でござる。嘗て眼にしたこと、身に覚えのあることが数年毎に繰り返されるような気がします。小説、映画、音楽然り、すべてどこかで繋がって、はっきり言ってコピーでござる。そりゃそうだ!創作と言ったって、所詮、影響を受けた本、音楽、映像の記憶を手繰り寄せて造ってるんだもんね…その点、今、再読している土方巽全集の言葉の氾濫。身体と言葉が入り乱れ、ついつい概念の虜になりがちな脳味噌を、ほどよくバラバラに解体してくれる。暗黒舞踏の所以が良くわかると言うより、やはり己の闇をよくよく覗きなさいってことなのさ…芸術の秋、読書の秋に、ちと思いました。
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