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【第559回】


昨日は、第21回読売演劇大賞の授賞式が帝国ホテルで開催された。いろんな演劇賞があるのだが、この賞は、さしずめ日本アカデミー賞の演劇版ではなかろうか…この日、一番脚光を浴びたのが、小劇場で著しい評価を得た劇団チョコレートケーキであった。小さなギャラリー、120人程の劇場で上演した劇団が、優秀作品賞、優秀演出家賞、優秀男優賞、優秀女優賞、そして審査員特別賞の栄誉に輝く快挙。こんな小さな劇団に目を向ける審査員の懐の深さも感心する…事実、おいらも昨年いろんな芝居を観たのだが、劇団チョコレートケーキの芝居は文句なしの一番であった。古川健の戯曲、日澤雄介の演出、西尾友樹他演技人の質の高さは久々に表れた正統派演劇の出現である。小手先芝居が大勢を占めるなか、この劇団の志の高さに惚れてしまった次第である。苦節?14年、見事に花開かせた彼らは、この授賞式に両親家族を招待していた。日澤君の「やっと親孝行が出来ました…」この言葉には感謝の気持ちが十分に込められていた。
おいらは、早々とこの劇団のメンバーでの作品を依頼している。来年の2月に上演する「スイートホーム」今からワクワクである。若くて才能に溢れた人達との出会いは、おいらの細胞を大いに活性化してくれる。
ついでながら、授賞式の後の懇親会パーティーでの食事、名鮨二店が出店を構え握ってくれるのだが、これがなかなかいけるのである。おいら、こんな席ではあまり食べないのだが何故か三度も並んで食べちゃった…チョコレートと鮨、和洋折衷の素敵な夜でした。

 




第21回読売演劇大賞


劇団チョコレートケーキ

 

2014/2/28  岡田潔