バックナンバー第597回

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【第597回】


新宿京王新線駅の地下改札口に、いつも気になる二人組の男が居る。年齢は30代半ばで、二人とも短髪、一人は巨漢、一人はのっぽ、二人してマスクをかけ柱の陰のところに隠れるようにしてしゃがみ込み、手にした携帯をいじりながらボソボソと話し込んでいる。おいらの勝手な想像なんだが、何故か犯罪の臭いがしてならない…そうでなかったら、この二人に大変失礼極まることなんだが、いつも同じ時間(午前9時20分前後)に同じ体勢で、なにやら密談めいた光景は「今日は、ここが穴場ぞなもし…あいつに電話してうまくいけば…あそこが手薄な感じがするぞなもし…あいつちょいととろそうやから、うまくいくぞなもし…」そんな会話が交わされている気がしてならない。思い切って「毎日ご苦労様です。僕は、この時間この通路を通りすぎてる者ですが、何を話されているのか?いつも気になって仕方がありません…よろしかったら、どんな話をされてるのか聞かせてもらえませんか?」なんて聞きたくなるような雰囲気でございますよ。もしや、おいらの勝手な想像を裏切って「集団的自衛権はいかがなものか…震災後の復興の進展に疑問…議員の質の低下に唯々呆れるばかり…」なんて、この国を憂い、今後のあり方を寝る暇もなく熟考している憂国の士かもしれませんぞ。人は見かけによりません…おいらの68年間の人生の中でも、何度か、この言葉が当てはまる事例がありました。でも、やっぱり、あの二人はなんとなく気になるので、今度出くわしたときは、柱の後ろに隠れて二人の話を聞いてみますわ…

 




謀議?の場所

 

2014/7/4  岡田潔