トムプロジェクト

2016/03/30
【第800回】

新宿南口に、またもや巨大なビルとバスターミナルが出来ました...こんなに出来てどうするの?1日の乗降客が340万人以上という世界一のターミナル駅なんだが、狙いは外人観光客を狙っている感じがプンプン臭ってきますね。新商業施設「ニュウマン(NEWoMan)」が、2016年3月25日(金)、新宿駅新南口にオープンしたのだが、お店の案内がすべて英語表記でございます。なんじゃいな?日本のおじさんはさっぱり判りませんがな...田舎から出てきた老夫婦は案内板を前にして首をかしげておりました。主要な都市のホテルも取りにくくなっている現状を考えると、2020年のオリンピックなんぞは地方の人達は宿泊できないかもよ...日本は確実に外国資本の脅威のまえにして為す術もない時代がひたひたと押し寄せています。この横文字案内板が未来の日本の姿を暗示しています。日本のお客さんなんてあてにしとりませんがな、お金をどっさり抱えた異国のお人に顔は向いとりますがな...この異国の人は中国、台湾、韓国の人達を指すものと思うんだが、何故かこの国の表記はないんでございます。なんだ、インターナショナル用語である英語表記で格好つけてるんじゃないかしら...このビルの思惑がいまひとつわかりませんがな。

安保法案施行、消費税値上げ延期、原発、待機児童などなど、この国はいったい何処に行こうとしているのか...これもさっぱりわかりませんがな。

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どこさ行くの?おいらの新宿

2016/03/28
【第799回】

ライオンズ2勝1敗でスタート...3連勝出来たのにな、おいらが危惧した中継ぎ陣の失敗で3戦目は惜敗しました。でも、良しとしなきゃいけませんば い。なんと言っても長いこと優勝から遠ざかっているチームですから、今年こそと多くのファンが埼玉県所沢まで足を運んでくれました。そこは選手も奮起一 番。1戦、2戦は共に逆転勝ち、球場はお祭り騒ぎになっとりました。球団が配布したフラッグが大波小波に揺れていました。おいらは自宅でTV観戦しながら の応援、所沢まで行って負けたときの疲労感は半端じゃありませんからして、昨年の14連敗中のライオンズ何ぞを考えただけで、球場行きは早々と断念しま す。

こんな甘ちょろい考えの人物は、ほんまもんのライオンズファンとは言えんかもしれんが、60年間も応援しちょるんですから勘弁してちょ うだいな...クラウンライターライオンズ、太平洋クラブライオンズなんてときも辛かったですわ。ライター会社、ゴルフ運営会社の宣伝のために身売りされ、短 期間でまたもやポイ。拾ってくれた西武グループのお陰で何とか獅子もメンツを保つことが出来たのだが...

明日からは、カモにされてるソフトバンクホークス戦。今年はいてこましたれ!ホークスなんぞは昔の南海ホークスじゃありませんか、けったいな話やな、昔のライバルチームを博多もんが応援しとるなんて...おいらにしてみれば無茶苦茶でござります。

今 日のランチは至福のひとときでした。だってだって、以前はふらりと入れた新宿三丁目の「中嶋」の鰯の刺身ランチ(¥800)。今じゃ30分以上並んでない と入れなくなっちゃいました。噂が噂を呼び、ガイドブックにも掲載され、日本人のみならず異国の人まで来るようになったのでございます。今日ふらりと覗い たらラッキー、5分待ちで白木のカウンターに座ることが出来ました。隣の席には黒人のカップル、何の違和感もなく鰯の刺身をペロリンコと食べとりました。 スペインで刺身を食べてるおいらの姿を見て、嫌な顔していた時代は遠い昔話になってしまいました...

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暖簾をくぐると鰯の世界

2016/03/25
【第798回】

待ちに待った野球が本日始まります...桜とともに球春が、今年もずたずたになりながらもやってきました!賭博やら金出し罰則やら、常に真摯さを求められるスポーツマンは辛いですな。学生、アマチュアならわかるけど、一応プロなんだから、あんまり細かいところまでチェックされると選手も小粒になっておもろうないな...そういえば、役者の世界も然り、勝新太郎みたいな豪放磊落、遊び心満載の芸人さん少なくなりました...嘗ての西鉄ライオンズの選手なんぞは試合が終わったら飲んで騒いで遊びまくり、翌日の試合には皆二日酔い、試合の後半7回あたりに酔いも醒め、そろそろ行きまっせ!と試合をひっくり返すことが何度もあったそうな...勝負は勝ってなんぼの世界でございます。今年も相撲の世界では、白鵬が又、相撲協会から厳しい注意。横綱の品位とかなんとか...八百長騒ぎのときなんぞ一人奮闘し角界を盛り上げてきたのに、日本国籍ではないという理由で一代限りの年寄株を持てないなんて言っとります。それだったら初めから外人力士を入れるなって話でしょうが...どこの世界もご都合主義の花盛り。

そんなことよりも、今年のライオンズは久しぶりの優勝を手にすることができるや否や?

こればっかりは難しいですな...ウナギ君(昨シーズン、シーズン最多安打を達成した秋山選手)をトップバッターとしてなかなかの強力打線を持ちながら、今年も中継ぎ、クローザーに不安を抱え、出たとこ勝負ですな。田辺のおっさん(監督)の戦術もいまいちのところあるし、幕をあけないとわかりませんことよ。昨日、パリーグTVで西武とロッテのファームの試合をちらちらと観たのだが、パラパラのお客と設備不十分のところでやってる選手は必至豆炭の人と、何となくやってる人の違いが、はっきり見えますな。プロの世界は一流になって銭をもらえる厳しい世界でございます。

ふれふれライオンズ!がんばれがんばれライオンズ!こんなことやって、ライオンズ一筋もう60年以上経っちゃいました...おいらはいつまでも少年キヨシです。

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球春

2016/03/22
【第797回】

桜が咲きました...今年も又、桜の季節がやってきました。家のマンションの前にある二本の桜を四季折々見てはいるんだが、この季節になると何故かトキメキ感もヒートアップしてくる。枯れ木の枝の蕾が少しづつ膨らみ、気温の一気な上昇によって花開く薄ピンクの花びらに春の到来の喜びを感じる。何度も見ているのだが、この桜が咲く瞬間は、いつも新鮮に思えるのは何故なんだろう...この花の儚さ、潔さが、日本人の心情を強く衝き動かすことに起因していることは間違いない。あの有名な梶井基次郎の「檸檬」に出てくる一文「桜の樹の下には桜の樹の下には屍体が埋まっている...」あんなに綺麗な花を咲かせるわけは人間のエキスを肥やしにしてるに違いない...確かに夜桜は妖しい美しさと怖さがあり、学校の定番である校門の桜は、新入生への応援花のようでもあり、桜吹雪が舞い散る様は、えも言われぬ世紀末的な壮麗さである。

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今年もよろしく!

2016/03/18
【第796回】

いよいよ春がやってきました!てな陽気ですな連日。でも、花粉症にはいつものようにやられっぱなしで、日々対策本部を設置して防戦に相務めております。それにしても、この花粉症のおかげでお金儲けしているところがたくさんありますな...製薬会社、マスク製造会社、花粉対策眼鏡屋、そして耳鼻科。この耳鼻科医院たるや、花粉症が蔓延する前は、何とも地味な存在でマイナーな個人医院が多かったのだが、この流行病で一気に息を吹き返し、この時期は2、3時間待ちは当たり前。しょぼかったオジサン先生も、顔色は良くなるし、付けてるネクタイも一流ブランドに変わるほどの変貌ぶりでございます。もしや、この花粉症たるもの、製薬会社などなどが仕掛けた産物ではなかろうか?なんて推測もしちゃいます。ヘリが飛んでいるのを見たときなんぞ、スギ花粉撒いてるんじゃないかしら?なんて疑惑を持ってしまいました。この世の中、油断も隙もあったもんじゃございません。ボケっ~フラっ~としてたら、ほんまにケツの穴の毛までむしり取られますぞなもし...

まあ、そんなに疑心暗鬼になるのも春には相応しくないので、ここはそそろそろ咲く桜に思いを寄せて、気分一新ぱっといきましょう!

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仲良しこよし

2016/03/15
【第795回】

民主党と維新の党が合流しての新党名が民進党だって...何だい、この訳の分からん名前は?誰が見たって両党の折衷案としか思えない。自民党にがちんこ勝負するんだったら旗幟鮮明なる名前付けんかい!例えば「反原発党」「憲法を死守する党」「自然と共有する党」などなど、いくらでも自民党に対立できるキャッチフレーズがあるんじゃないの...ああそれなのに、いつまで経っても既成の古いがちんこ頭でしか思考できない政治家の集まりではがっかりもいいところですばい。本気で政権奪取を考えているとは思えない。もしや政権を奪取しても(とても無理だと思いますが)嘗ての民主党政権と同じ過ちを繰り返す予感がするくらい絶望的な政治への失望感が何年も続いております。じゃ、どうすりゃいいのさこの日本...選挙は、人となりをじっくり考察し選ぶしかないし、いつまでも期待する党なんて出現することは皆無に等しいからして、各々が自分党を名乗り、いろんな形で思いを伝えるしかありませんな...

今月、公演した「砦」の芝居の中で、主人公が妻に自分たちだけの旗として作らせた旗。それは日本の国旗の逆、赤地に白丸。赤は民衆の血、そのなかに国がある...この当たり前の発想を持つ人がほんまもんの政治家じゃないかしら。

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自然と遊ぶ

2016/03/11
【第794回】

東日本大震災から5年...昨日も、テレビで家族を亡くした人たちの現在を丁寧に伝えていた。昨日まで幸せな日常を過ごしていた人たちが突如居なくなる...この現実に遭遇した人たちの悲しみは計り知れない。どんな言葉も有効性を持ちえない不条理、理不尽なことであるに違いない。改めて問いたい!便利という名のもとに、利潤と欲のセットで戦後、経済優先でがむしゃらに走り続けたツケの代償。その代償はあまりにも大きく事故直後は真摯な反省もあったのだが...今や、風化に等しい現象もみられる体たらく。と、嘆いてばかりでは復興もお題目倒れになっちまう...じゃあどうすりゃいいのさ!先ずは、この5年前の事実を日本の第2の敗戦日と認識し、謙虚に経済優先の動きを阻止すること。これは個々人の日常からの厳しいチェックがあればチカラになりえると思う。そして、ここが問題だ。人間が作りだしたものには、どんなものにもプラスとマイナスが共存している。今回の原子力発電が象徴的である。ということは、人間が作ったものではなく、本来、地球上に自然に存在するものに敬意を抱き、それらと共存する生き方に大転換する必要があると思う。何気なく立っている樹木、さりげなく流れている河、人を活かしている大地、ただみたいに吸っている空気、生態系を壊すことのない動植物...これらに謙虚に向き合うことなくして真の人間の幸せなんてない!こう自覚することしか地球の未来はないと断言したい...

今日の午後2時46分、おいらは新宿のデパートにいました。店内から東日本大震災で亡くなった人達のご冥福を祈って1分間の黙祷のアナウンスが流されました。皆、動きを止め黙祷...おいらは何故か涙が止まりませんでした。亡くなった人達の思い、残された人たちの悲しみ、この国の情けなさ、そしておいらはおいらなりに、この危機に対しせめてもの芝居などを通して答えようとしているのだが微力、今なお仮設住宅での生活を余儀なくされ孤独死する人たち...デパートを出ると、新宿通りにはいつもの旅行客、幸せそうな親子連れ、老夫婦、若いカップル、ビジネスマン...当たり前のような日常を目の当たりにして、おいらは再び涙が流れてきました。亡くなった人達も5年後にこんな日常を過ごしたかったに違いない...

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2012年9月28日 陸前高田にて

2016/03/09
【第793回】

明後日で5年になる...東日本大震災の復興費用には、国の計画では10年間で計32兆円が見込まれている。これを被災者で割ると1人あたり約6800万円に相当するのだ。でも、その多くは復興の名のもとに建設工事に充てられて、被災者の生活再建に直接支給されるのは約1%に過ぎないという現実。これは何を意味するのか?この国の戦後一貫してきた政治の姿が浮き彫りにされている気がする。どちらに顔を向けているかが如実だ...企業優先、ニンゲンが後まわしにされている行政の怠慢。この時期になって一斉に報道されるマスコミ、情報機関の権力に対する及び腰の姿勢も情けない限りだ。常日頃から必死こいて取材し、困難な日々を強いられている人たちの姿を伝えんかい!政治家なんかは期待できんのだから、真実の報道を伝えノホホン民族を目覚めさせ、選挙で国の形を少しでも変えるしか道はないんだから...ほんまに情けなかですたい!

昨日、金沢で最終公演を終えた「砦」の芝居のなかにも、故郷をダムのために追われた主人公の言葉が胸に突き刺さる。「公共事業...それは理に叶い、法に叶い、情に叶うものでなければならない。」

2020年のオリンピック止めちまえ!なんじゃい、又もや聖火台問題。あの偉そうな人たち、会議の高い日当貰ってなんの話してるんでしょうね...公共事業すなわち税金泥棒...これは立派な犯罪です。皆の衆、もっと怒らんかい!

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カエル椅子

2016/03/07
【第792回】

昨日、「砦」東京公演無事千秋楽を迎えることが出来ました。いやいやラストに向かう10分間は身体が砦の一部になった感覚とともに、目頭が熱くなって来ちゃいます。役者のほとばしる魂にほとほとやられっぱなしの6日間でした。

新宿伊勢丹ではスペイン展やっとりました。友人が経営してる銀座のしぇりークラブも堂々と出店していました。馴染みの店員がニコニコ顔で迎えてくれました。シェリーはほんまに美味しい酒やで...世界のお酒で、このシェリー酒と日本酒は東西の横綱だと思いまっせ!なかでもフィノ・キンタ、こいつは絶品でございます。3年のスペイン暮らしのなかでおいらが枕元に置き日々愛したシェリーのお姫様だと思っております。このシェリーに欠かせないのが生ハム、出店にグラン・レセルバ・ベジョータを目の前で切り落としておりましたので、即試食させて貰いました。うめえったらありゃしない、こいつとシェリーがあれば死んでもいい!てなくらいご機嫌になっちゃいます。旨いお酒とタパ(つまみ)さえあればこの世は天国なんて調子で酔っぱらいバタンキューの世界がスペインなんですよ...世知辛いことにあくせくしてる日本人なんぞは生き物としては不思議なものとしてみられますぞ。もっと楽しく生きなあかんよ!そんなに働いてお金貯めてなにが楽しいの?そんで病気までしちゃって...能天気の見本がスペインアンダルシアにたくさんいらっしゃるんで勉強かねて是非行ってらっしゃいませ...

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スペインが誇る逸品             

2016/03/04
【第791回】

昨日の「砦」の芝居には魂が光り輝いていた...東京公演が始まって3日目、芝居の感想は当然観客の目に委ねることは仕方ないとしても、この芝居を企画したおいらとしては何としてもベストな形として世に送り出し、少しでも多くの人たちに心に残る何ものかをプレゼントしたいことは至極当然のことである。でもね、人はそれぞれの見方があり、中には粗捜しを趣味として劇場に足を運ぶ演劇マニアもいることも確かだ。雑多な人たちが、それぞれの人生を抱え様々な思いを巡らし舞台を凝視しているのだから、それ相当なもん創らんとお客さんに失礼にあたります。ましてや芝居は生もの、いつも同じというわけにはいきません。

そんななか、昨日の公演は五人の役者さんの魂が会場内を生き活きと飛び回っていました。その勢いのある魂は観客の魂と呼応し、まさしくこの芝居に命の息吹を与えた感がありました。村井、藤田さんは当然のことながら、影を演じている浅井、原口、滝沢の三人が素晴らしい。本来ならば20人ばかり出なきゃいけない芝居なんだが、この三人がこの話に登場するであろう幾多の人間模様を見事に演じ切っている。身体を振り絞り名もなき民衆の声を命懸けで表現する姿に、改めて演劇の素晴らしさを実感する。

残すところ今日の公演を入れて4ステージ。こんな時代だからこそ、ほとばしる魂の演劇観なきゃなりまっせんばい!

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春の代々木公園

2016/03/02
【第790回】

昨日は、午前中から5月に公演する風間杜夫一人芝居「正義の味方」の説明会に横浜に行ってきました。場所は横浜演劇鑑賞協会の事務局。10時半には50人ほどの会員さんが集まっていました。演劇をこよなく愛する人達の集まりですから、きちんと話をしなければいけないのだが、あまりお堅い演劇の話も退屈するのではと、ここは波乱万丈のおいらの人生の引き出しから面白おかしく45分ばかり話をしてきました。50人一人一人のお顔を拝見しながらの独演会、これも一人芝居みたいなもんでございますね。笑いが起こると、ちゃんと聞いていただいているんだなと安心します。おいらの話を聞いていただいて、よし!あの人に鑑賞協会の入会を勧めよう...なんて気持ちになってくれると嬉しいな。終わりに、美しい女性にサインと写真も一緒にお願いしますなんて言われると、一瞬、役者になった気分でございました。一番前に熱心に聞いておられた、おいらと同世代の男性の方と唐十郎、寺山修司、土方巽なんかの話も出来なかなか有意義な時間でございました。

折角、横浜に来たので野毛のjazz喫茶にも足を運びたいのだが、横浜から池袋へ...昨日は「砦」の東京公演初日。14時からのゲネプロ、19時の開演。この芝居の命は、キャスト、スタッフの呼吸がすべてです。上手くいった初日だと思います。印象に残ったのが、体調万全ではなく風邪をひいてる村井國夫さんがラスト大詰めに咳をしてしまったのですが、さすが名優、その咳も演技にしちゃうんですからお見事!だから生の芝居は面白いんですね。毎日何が起こるかわかりませんことよ...

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明日はひな祭り