バックナンバー第128回

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【第128回】

 柄本明一人芝居「風のセールスマン」が山形県山西町フレンドリープラザでスタートした。この山西町は作家井上ひさしさんが中学2年まで過ごし、井上ひさしさんの蔵書が寄付され遅筆堂という図書館が併設されているところである。田園風景の中で立つ建物に文化の香りがするのが嬉しい。芝居も含め、野良仕事の後に「芝居観るべさ…本さ借りに行くべさ…」なんてのはいいことべさ。じゃりタレ出演、漫画原作のお子様ランチ、時間垂れ流しのくだらんバラエティなどを写してる電気紙芝居を観てるよりはよかべっさ!
  この日もたくさんの人が温かく観てくれた。芝居を見慣れているのであろう。柄本さんのリズムにどんぴしゃり!初日で硬かった柄本さんも、すっかり乗せられ、いつもの柄本明スタイルで無事幕を閉じられた。役者は観客に助けられ、励まされ、成長していくものだと改めて感じさせてくれる夜であった。終演後に、この本の作家である別役実さんとのトークショーもあり、皆さん満足気に劇場を後にした。
  その後は、宿舎である出羽の古湯赤湯温泉で初日祝い。上々の滑り出しでスタッフ、キャストお酒とお湯で温泉劇場を楽しんだ。

 






弥生・山形赤湯


 

2009/3/8   岡田潔