バックナンバー第483回

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【第483回】


昨日、浅草木馬館に行ってきました。大衆演劇「劇団荒城」12時スタートの昼の部の公演、250名入る客席は満杯でした。客層はおばちゃん、おじさん、贔屓筋のおねいさん方等…いよいよ第一部ショーの始まり。ド演歌にきんきらきんの照明、劇団員が入れ替わり立ち替わり、きらびやかな衣装と艶やかなメークで場を盛り上げます。贔屓のお客さんが、ご祝儀に万札をピンで留め役者の衣装を飾ります…一万、二万、役者さん丁寧にお礼と握手。この日最高に盛り上がったのは、客席にいた30代後半の女性がつかつかと舞台に近づき、10万札を扇形にした札束を5個、なんと50万円!役者さんの着物にピン留めいたしました。おいらもヒエーほんまかいな?偽札じゃないの?さくらじゃないの?なんてことが頭を過ぎりましたが…それにしてもこんな大金差し上げる女性の方が気になって、おいらの斜め前に座っている、この女性を観察いたしました。いずれにしても堅気の人ではないな…水商売?でも人は見かけによりませんからな…大富豪のお嬢様だってこともありますことよ。
女形の美しさは、その辺歩いている今時の女性よりもワクワクドキドキすること間違いありません。これだけでも一見の価値あり!第二部は劇「田原坂」先ほどの豪華絢爛な出で立ちから一転、シリアスな芝居に取り組む劇団員。隣の女性ボロボロ泣いておりました。白装束にべっとりと付いた切腹の際の血糊、洗濯大変だろうな…だって一か月の公演昼夜二回公演、演し物は毎回違うんですから、こりゃ大変どころか楽屋裏は火の車状態でございます。
終演後は雨の中、座長以下役者の皆様がお見送り。写真は本番も含めて撮影OK、旅役者と嬉しそうに写真に収まるおばちゃん達の嬉しそうな顔。これは残していかなきゃならん日本文化遺産でございます。東京のあっちゃこっちゃで上演されてるつまらん芝居よりも、どれほど楽しませてくれることか…入場料なんと¥1600。3時間半¥1600は安すぎると思いますが…何としても生き残ってちょーだい大衆演劇の皆様方、おいらも応援したくなりました。

 




浅草木馬館



劇団 荒城



御祝儀50万円



殺陣

 

2013/6/21  岡田潔