トムプロジェクト

2017/05/22
【第954回】

比叡山に千日回峰行を二回成し遂げた超人的な僧侶、酒井雄哉(さかいゆうさい)師が書いた「一日一生」「続・一日一生」を読了。わかりやすい言葉で淡々と生きる事の意味、意義を語りかけるように話してくれる。様々の人生の辛酸をなめながら39歳で出家、これをきっかけに己の存在に何度も問いかけを発し、87歳で大往生。師の言葉で好きなのが...一日一日、新しい人生を生きていけばいいんだよ。無理せず、急がず、はみださず、力まず、ひがまず、いばらない...穏やかな気持ちでもってな。

何冊もの名著を読むよりも、高尚な学者の言葉を聞くよりも、おのれの身体を張って見聞きしたことから語る言葉がなんと軽やかで、そして重いことか...おいらも、いろんな体験、経験を積みながら今日まで生きてきました。もちろん多種多様な本も読み、映画、音楽、美術も嗜んできました。そんなことを経ながら、この本を読む(いや、感じると言った方が適切かな)とすんなりと身体に染み込み、おいらもまだまだ一生勉強、修行やなと思ってしまいます。頭でっかちが書いた人生書なんぞはクソ食らえなんだが、酒井さんが語った言葉は日々ポケットに詰め込み、時々取り出して眺めてもよござんすよ...

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暑くて座れませんがな...

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