トムプロジェクト

2018/02/05
【第1052回】

昨日、7日から始まる「Sing a  Song」の最終稽古で錦糸町の稽古場に行ってきました。長い稽古の総決算である最後の通し、俳優さんにとっても最終確認作業である。役作りは俳優の創造力が問われる最も重要な評価のひとつである。その人の日頃の生き方、つまり感性の錬磨、観察力、美学などなど、どのように日々を過ごしているかが一目瞭然に判るから怖い...今回も、6人の役者さんのそれぞれが役を通して見えてくる。その人しか出せない味、又、見る人の思いを裏切る一面を見せつけられたときの驚きなど、稽古場でしか感じられない面白さがあるから、稽古場見学はやめられないのかもしれませんな...明後日からは、いよいよ本番だ。舞台上で照明、音響が加わり、観客を前にしたときには次なるステップが待ち受けている。一回性の演劇が持つライブ感は、何物にも代え難い貴重な体験である。が、しかし、そのたった一回の体験が、つまらんものであった時は観客が二度と劇場に足を運ぶことがない危うさも同時に兼ね備えている。プロデューサーからすれば、それこそ博打でございます。こんな恐ろしいこと、よく24年間もやってるな!とおいらも驚き桃の木山椒の木。お陰で命が縮まったのか?と言われると、そうでもないので結構楽しんでやってるのかな...いやいやラテン気質ですので芝居稼業もケセラセラでござんす。まあ、やるだけのことはやったんだから後はお客様にお任せします。金返せ!なんて言う人が出ないようにしっかりと勤めますんでよろしくお願いいたします。中には、これは?なんて小言をいう御仁も居るでしょう...そんな時は許してちょ!

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稽古場へのいつもの道

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