【第588回】
梅雨入り…じとじとしたこの感じ、霊園の近くを歩いていると、死者たちのうめき声が聞こえてきそうだ。墓地に埋葬されてる人たちはまだしも、樹海で自死した人たち、戦地で散っていった日本兵などなどの霊が、この梅雨時に一気に浮遊している季節。この鬱陶しい気分を和らげてくれるのが紫陽花。短歌を身近にしてくれた俵万智さんの短歌に「思いきり愛されたくて駆けてゆく六月、サンダル、あじさいの花」なんてのは、なんとも愛らしく健気で懐かしさを感じさせてくれる。おいらも苦い青春の想い出があるんですよ…20代の前半、好きな女性が居まして、思えば思うほどいたたまれなくなって、彼女が住むアパートに行くことを決断、紫陽花が咲き乱れる線路沿いの道を下駄の音をカランコロンとさせながら駆けつけたことがあったっけな…彼女のアパートの入り口に立ちトントンと戸をたたいた後は?それはそれは大変なことに…どうなったの?いやいやご想像にお任せします。
西武ライオンズの伊原監督、とうとう休養になってしまいました。勝負の世界は、はっきりしていますね…伊原監督が掲げる理想も、負けが込んでくると屁の突っ張りにもならない哀れなものに成り下がってしまいます。この監督、なんだか鬼軍曹みたいなので、若い人たちのハートを掴みきれなかったんではないでしょうか…今の若い人たちは新人類です。新人類のなんたることを観察、把握しないとベースボールは、うまくいきませんことよ。それにしても、今年の西武ライオンズ、牙を抜かれた獅子ですな…
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