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明治座「火焔太鼓」快調に飛ばしています。観客の笑いはホンマモン!ギャグで笑いを取るのではなく、芝居の内容で持っていくところなんぞ江戸っ子の粋がてんこ盛り。従来の商業演劇にありがちな、座長以外はどうでもいいわ〜ではなく、登場人物の一人ひとりが活き活きしてるところがこれまた憎い。役者も張り切り、舞台は弾みっぱなし!手前味噌かも知れんけど見なきゃ損しますよ!と脅しを入れた途端に、次の芝居の稽古が始まりました。「カラフト伯父さん」詳しい内容はトムのホームページに任せるとして、この公演が吉祥寺にオープンする小屋でやるのが嬉しいね。新劇場のこけら落とし公演は新しい小屋に劇魂を入れるわくわく感があって楽しいね。でも、へなちょこの魂を注入してしまったら後から公演する人は大変だね。そう思うと責任重大ですね。
 ところで先日、久しぶりに長崎に行ってきました。坂道の多いこの街でいろんな人を見かけました。街でしわくちゃ顔の卵を売ってるおばあちゃんと話をしました。なんと89歳。きらきらした瞳を輝かせながら、健康に仕事が出来る自分に感謝していると言ってました。単純なこのことが分かっている人が、果たして何人いるかな?なんて坂道を歩きながら考えていました。ところで、おいらの人生の坂道は、下りかな?上りかな?なんて考えてるうちに平坦な道に出てしまいました。上がったり下がったり、終わってしまえばチャラ。自然はいろんなことを教えてくれますね。

  2005/5/18   岡田潔