バックナンバー第64回

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 十何年か振りに野球を見に行った。昭和二十年時代からの自他共に認める、熱狂的な西鉄ライオンズファンである。今は無き博多の平和台球場、南千住にあった東京球場、水道橋の後楽園球場、所沢の西武球場。ライオンズを追いかけて各球場に足を運んだものである。球団名が西鉄〜太平洋クラブ〜クラウンライター〜西武と変わろうとも、一度惚れた女?いや、ライオンズをなかなか見限ることが出来なかった。ライオンズが勝てばその日一日ご機嫌になり、負ければ家の障子を蹴飛ばしオヤジにこっぴどく叱られたこともあった。ライオンズはボクにとっての生き甲斐でもあった。石炭ガラで出来たガラの広っぱで西鉄ライオンズの選手を夢見て、オフクロが夜鍋して作ってくれた布のグローブ手にして暗くなるまで白球を追い続けた、あの日、あの時のキヨシ少年は、今は何を追い求めているのだろうか?XYZetc...。今回久しぶりに行く気になったのも、神宮球場でセパ交流戦、ヤクルト×西武戦があったからである。しかも青空の下で神宮球場。今流行のドームは野球道から言えば邪道だと思っている。野球は青空の下でやる球技であり、断じて室内競技ではありません!それにしても昨今の野球はいけません。経営陣然り、選手の小粒さ。サムライ、無頼漢がすっかり居なくなってしまいました。野球はお坊ちゃんがやるもんじゃないよ!嘗て南海ホークスの監督、鶴岡一人が吐いた名台詞「グランドに銭が埋まっとるんじゃ…」えげつないかも知れんけど、そのものズバリ!綺麗ごと言わんと泥まみれになって相手を倒さんかい!野球は格闘技じゃわい!ボケ!…と段々品が無くなってきたので今日はこれにてオシマイ。
  ところで、この日の試合、西武ライオンズ松坂の快投と、売出し中の中村のホームランでライオンズの勝ち。夜空のお月さんもニッコリと微笑んでおりました。

  2005/8/17  岡田潔