トムプロジェクト

2016/05/27
【第821回】

東京都武蔵野市の井の頭自然文化園で飼育されていたメスのアジア象はな子が亡くなりました...おいらも3年前に挨拶したのが最後でした。果物をひとつひとつ丁寧に長い鼻で取り上げてる様が、まるでお客さんにサービスしている優しい気遣いに感じられました...なんと言っても動物園の花形スターだったので、はな子も気苦労が大変だったのでなかろうか。でも、こんなに長く生きられたのは、飼育員さん達の愛情もさることながら、はな子見たさに集まってくる人達の笑顔が支えだったと思う。同じ生き物として以心伝心、相手次第で気分も良くなり体調も万全となるものだ。3年前も、もうそんなにサービスしないで早く休んだらと心配したのだが、時間延長サービスで、いつまでもいつまでも愛嬌を振りまき象舎に戻ることがなかった...

それにしても、動物園は必要なんだろうか?確かに、子どもたちに動物を知って貰う唯一の施設ではあるのだが、あの動物園にいる生き物の、まるで精気のない死んだような表情を見ていると悲しくなってしまいます。ニンゲンの勝手な欲望で捕らえられ、世界の動物園に売買され見せ物として生きざるを得ない境遇に納得できないモノを感じてしまいます。せめてものアフリカケニアの自然動物園、日本で言えば大分県の高崎山自然動物園くらいにして欲しいと思います。監獄同然の檻に入れられた動物と対面したって、何話したらいいのか戸惑ってしまう年齢になっちゃいましたおいらです。

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はな子

おつかれさまでした

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