トムプロジェクト

2017/02/27
【第926回】

「ラ・ラ・ランド」先週の土曜日観てきました...なんと言ってもジャズへの愛を狂わしく映像化した「セッション」でアカデミー賞3部門に輝いた若き天才監督デミアン・チャゼルの作品なら間違いないだろうと言うことで...最初のシーンでこりゃいけると思いきや、中途中だるみ、ありゃ前宣伝に騙されたかなと思いきや後半、ジャズピアニストを演じるライアン・ゴスリング(本編中の全てを本人が弾きこなしたのはお見事)と、女優志望役のエマ・ストーン(ソロも本人が心情溢れる歌声で素晴らしい)が意見の対立で激しく論争するところから一気に盛り上がる。終盤、おいら不覚にも涙流してしまいました。だって、だって青春のほろ苦さと切なさとパッションが、まさしくおいらの少年から青春へと向かうドラマと重なり合うシーンみたい...いや、そうだったかも知れない?青春なんてのはきれい事でもないし夢幻の世界に近いのかも知れない。青春なんて青臭い言葉を、この映画は記憶から呼び戻してくれる映像力がありましたな...この監督のジャズに対する敬意が、この映画の文脈をオリジナリティ溢れる新たなミュージカル映画の傑作に仕立て上げたと思う。エンディングに流れるジャズとソロの歌声が、この映画の余韻をたっぷりと感じさせてくれる...なのに、さっさと席を立ち家路に向かう輩がチラホラ。この種の人達に映画の感想聞いてみたいな...おいらは映画館出た途端ぴあのアンケート係に感想をせがまれました。おいらの世代の客が少ない所為だったからかな...

先ほど発表された今年のアカデミー賞で「ラ・ラ・ランド」、監督賞と主演女優賞を受賞したそうな...

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青春

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