トムプロジェクト

2017/03/10
【第930回】

1971年11月14日の沖縄返還協定の国会批准を巡る強行採決に反対するデモ隊と機動隊との衝突で、機動隊員1名負傷し翌日死亡しました...その後、政府はデモ参加者を無差別に逮捕し、その中の一人星野文昭さんが実行犯としてでっちあげられ無期懲役刑が確定し42年間獄中生活を強いられています。おいらの家の近くで、星野さんが獄中で描いた絵画展と、獄中結婚をした暁子さんのお話があるというので出かけました。先ずは、素直で明るさに満ちた水彩画を観ながら42年間どんな思いで絵筆を握ったのであろうか...あまりにも長い時間、おいらと同じ年の生まれだけに、おいらがこれだけ思いの丈に見合う人生を過ごさせて貰ったことを思うと、星野文昭さんの無念の思いは如何ばかりか...せめてもの表現が丹念に絵画に込められていたと思う。

獄中結婚された暁子さんの話が又、辛いけど夫を信じ、いつの日か必ずや無罪釈放される日が来ることの強固な意志を感じ感銘を受けた。肌に触れることも、手を握ることも出来ず毎月30分間だけの面会時間だけを楽しみに徳島刑務所に通い続ける暁子さん。悲痛に満ちた顔どころか、愛する文昭さんと共に冤罪に立ち向かっていく凛とした表情に、一縷の望みというより人を愛する強さ、世界の不平等をなくす決意を感じた。

42年、あまりにも長い...釈放して欲しい!もっともっと極悪非道の人間がのうのうと巷を闊歩してるというのに、まさしく不条理の現世ですたい...

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沖縄から命をもらうフクシマの子

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