トムプロジェクト

2016/08/31
【第860回】

昨日、稽古場に劇団チョコレートケーキ「治天ノ君」の最終稽古を見学。この芝居は初演した時に数々の賞を受賞した作品である。この作品の企画を聞いた時は大丈夫?と心配しました。だって、あの大正天皇を真正面から取り上げると言うんだからビックリポンですわ。おいらも昔、三島由紀夫の自決直後に三島作品を上演し楯の会に脅しを掛けられたり、昭和天皇 がハイジャックに遭遇するテント芝居を強行し右翼の殴り込みを警戒した経験があるので、ちょいと引いてしまいましたがな...所が、恐れず怯まず挑戦して行くところが勢いのある劇団なんですね。まさか、歴史の闇に葬られた天皇を白日のもとに曝すとは誰しも想像がつかないどころか感動の嵐でございました。

昨日の最終稽古で改めて思ったことは戯曲がしっかりしていること、役者の表現の規範がぶれないことが、この芝居を見事な人間ドラマに仕立てあげてるんですな...若い集団が邪魔な感情を程よく抑制しクオリティの高い舞台を創りあげている姿を見て、おいらもまだまだ芝居も捨てたもんじゃござんせんと思いましたな...無秩序に感情の赴くままに舞台で騒ぎまくってる若い劇団の人達には是非観てもらいたいですな。

明日から旅公演が始まります。それにしても劇団名チョコレートケーキと大正天皇、どう考えても結びつきませんがな。

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懐かしき美容室

 

2016/08/29
【第859回】

先週の週末は映画三昧の日々でした...最初は、おいらがこよなく愛す飯田橋ギンレイホールでございます。今や希少価値になった2本立て上映の老舗の名画座です。おいらはシニアで¥1000で入れるので1本あたり¥500、これはかなりのお得感ですね。¥10800の年間会員になれば何回でも観れる特典まであるんですから、映画ファンにとっては狂喜乱舞ですな...この日観た映画は「スポットライト~世紀のスクープ」神父の性的虐待事件をスクープし巨大権力に闘うドラマなのだが、事実の羅列で今ひとつ人間ドラマになりきれてないのが残念だったかな?続いての上映「マネー・ショート~華麗なる大逆転」金融トレーダーを取り巻くウォール街を中心としたコメディタッチの作品なのだが、もともとおいら株なんて興味ないし、リーマンショックがなんだらかんだら、勝手にやってくれとばかりに中途退場、おいらのセンス、体質に合わなかったのかな...神楽坂は今、食通が好む街なんでぶらり散策。一見拘りがありそうなスペインレストランを見つけリオハのワインとタパを食す。おいらこの手の店に行っていつも思うのだが、ボトルのワイン頼んで、目の前でコルク抜かない店は信用できませんがな...だってだって、高いワイン頼んでこりゃないぜ!ってな話です。きちんとした店でございません!と言ってるようなもんでございます。料理はまあまあだったんだけど2回目はありませんことよ。

昨日は「シン・ゴジラ」あんまり期待しなくて観たんだが、なかなか頑張って創ってました。東日本大震災、熊本地震、原発を十分意識して創ったエンターテイメント社会劇に仕上がったことを評価します。日本政府の右往左往する様子は、いつかのどこかで見たことあるような光景で相当皮肉が効いていて意義なし!ってところかな...唯一点、石原さとみさん、この映画の役者として解釈、人間としての立場わかってんのかな?てな違和感を覚えました。仕方が無いか...観客も動員しなきゃ次の映画創れんしな。それにしてもゴジラは可哀想、人間が生み出した悪魔の化学兵器が生み出した怪物でありながら、人間に攻撃されるなんて矛盾しとります。ゴジラの無言の叫び、哀切溢れる眼差しから地球の癌細胞である人間が今一度、環境、平和、虐待、などなど真剣に思い改めないとゴジラに申し訳ありませんがな...

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昼下がりの夏

2016/08/25
【第858回】

トム・プロジェクトの作品に出ていただいてる女優さん所属の社長さんが事務所に来ての話し...つい最近仕事がらみも含めて、熊本地震で最も被害が大きかった益城町に慰問に行って驚いたとのこと。4ヶ月過ぎて何等、復興復旧が進んでないどころか被災されてる人達が疲弊し希望を失ってる表情を見て愕然。救援物資で運ばれたであろうカップラーメンが山積みされてはいるが、誰も手を出す人は居ず、夕刻に炊き出しで配給される温かいものを求めてたくさんの行列が出来る始末。未だ仮設住宅で不自由な生活を余儀なくされてるにも拘わらず、熊本県の県営住宅が空室なのに入れない状態。国も地方自治体もなにやっとるんかい!と思わず怒りの声を上げました...テレビ、新聞はオリンピックのメダル選手の報道ばかり。熊本の現状もしっかり報道せんかい!政治家も夏休み返上して震災のための予算を捻出して、一刻も早く困窮してる人達のために仕事せんかい!東日本大震災、原発、これらも未だ出口が見つからないまま...4年後のオリンピック話してる場合じゃないだろうと言いたい。おいらは威信なんて言葉大嫌いでございます。ましてや国の威信なんて言葉が巷におおてを振って蔓延るようになったら要注意。オリンピックなんぞ国の威信かけてやる必要ございません。やるんだったら質素に健気にやってくださいな...そんなことより、この国ほんまに優先順位が違っておりまへんか...弱者に思いやりがない国なんて滅びればいいなんて悪たれ口もついつい出てしまいますがな...あべちゃん土管からマリオ姿で出てこんで、東日本、熊本の土管に入って現状を見てくださいな。

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夏の野花

2016/08/24
【第857回】

新宿の高層ビルのなかにも夏の風物詩が...ビルのロビーの休憩所には様々な人が、いろんな表情で、十人十色の動きをしています。待ち人もいれば、就活している娘さんは汗だくになって資料を点検しています。時折、溜息をついてるところを垣間見ると思わず「頑張って!」と声を掛けたくなります。横のおっさんも営業疲れで額を大きめの白いタオルで汗を拭き取っています。このまま社に帰れば上司に詰問されるんじゃないかしら?なんて想像しちゃいます。東京見物に来たであろう老夫婦は土産物の点検しとります。孫の土産は買ったはいいものの喜んでくれるのかどうか不安なのか、二人でぶつぶつ呟いています。ガテン系ニッカポッカの青年は、なんだかこの場に似つかわしくないところがおもろいな。周りの目も気にせずスマホに夢中になっとります。ごっつい大きな手の指で上手くピコピコできるんかしら?

外に出ると俄雨。大気が不安でここのところポケット傘は外せませんことよ。昨日、テレビ番組でスペインサラゴサでの通り雨に、闊歩するあんちゃんが降る雨を快く引き受け「muy bien!」(とってもよい!)なんて言葉を残しながら去っていく姿観て、なんて粋なんだろうと思っちゃいました。古き歴史を残す建物と狭い路地の石畳、おいらたまらず近々スペイン行くぞ!と吠えちゃいました。

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高層ビルの夏

2016/08/22
【第856回】

オリンピックも閉会しました。まさしく日本中が浮かれておりました、おいらもちょいちょいとは観ておりました。苦節4年、メダルを目指してストイックに鍛えた姿には感動するモノがありますね...でも、どうしてもお金がちらつき、この大会が果たして世界平和に繋がっているのかどうか疑念は残ります。メダル最多で4年後の東京オリンピックは期待ムンムンなんだけど、このオリンピックにつぎ込まれたお金のために苦しみ喘ぐ人達が数多くいることも確かです。この国の政治家、為政者、行政に関わる人達は、未だお上にご機嫌伺いばかりで弱者に対する心遣いが足らんのだと思います。少しは困却した人たちに本気で手をかさんかい...そんな人達が、今まさに世界に存在する現状を見るにつけオリンピックも素直に喜べないのでございます。

西鉄ライオンズの豊田泰光さんが81歳で亡くなりました。2009年に、おいらが書いた「我が心の博多、そして西鉄ライオンズ」を舞台化したときに下北沢本多劇場まで奥様と観に来てくれました。おいらの少年時代のヒーローであり憧れのハンサム豊田さんの面影は十分残っており、おいらは大感激でした。芝居が終わった後、豊田さんは号泣し「ありがとう!」とおいらの手を固く握りしめご祝儀を渡してくれました。この年になっても、西鉄ライオンズをとことん愛し本を出版し芝居まで創ったことに対する豊田さんの感謝の気持ちが十分伝わり、おいらも思わずルンルンしてしまいました。芝居の中で、エラーをしながらも耐え抜きショートのポジションを勝ち取った豊田さんの名前が何度も出てきたことも、あの日あの時の懐かしき野武士軍団西鉄ライオンズの記憶が蘇ったのではなかろうか...合掌。

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夏暮色

2016/08/18
【第855回】

「百枚めの写真」東京公演、昨日無事に終えることが出来ました...でも危機一髪だったんですよ。出演者の若手女優の一人が開演二時間前に熱中症にかかり劇場裏の病院で急遽点滴を受けることになりました。足下はふらふら、こりゃ公演中止もやむなしなんてことが頭を過ぎりました。劇場には多くの観客が、台風一過ピーカンの空のもとに集まっていました。あと30分で開場...こりゃ演劇の神さんに頼むしかありませんな「どうか今日、この芝居を楽しみに来ている人のためになんとかしてくんろ!」芝居が始まったのはいいものの...途中で倒れ中止、将来ある有能な若手女優の致命傷になったらどうしよう、お客に後味悪い観劇日になったら...なんてネガなことも考えちゃいます。開演30分前にゴーサイン、芝居は予定通りに幕を開けることが出来ました...おいらは後部座席で固唾を呑んで観ておりました。芝居が始まって10分ほどで「よしゃ!大丈夫!」ほっとしましたです。

東京公演は短い期間だったのだが連日満員、特に若い人たちが来てくれたのが嬉しかったな。連日オリンピック報道でメディアが独占されてる中、こうして平和のことに時間を割いてくれたことに感謝です。オリンピックだって平和だからこその祭典です。

終演後、出演者、作・演出家と一献傾けたのですが、改めてみんなのこの芝居に賭ける意気込み並々ならぬものを感じました。芝居なんて微力なチカラだとは思いますが、全身全霊でことにあたれば少しは何かを変えうるものだと確信してます...その確たる信念が、昨日の芝居の障害物をはね除け良き千秋楽を迎えることが出来たんでございます。

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夏の花

2016/08/15
【第854回】

不幸な戦争から71年目、今日は終戦記念日でもありお盆でもある。終戦記念日とお盆が重なっているのも、何故か大戦で亡くなった人達の魂がそうさせた不思議な縁を感じる。今のこの国の有り様を見るにつけ戦没者の魂もきっと安らかではないのではないか...

今年のお盆は、今年の2月20日に97歳で亡くなった母の初盆でもある。あと一ヶ月で98歳の誕生日を迎える朝に静かに息をひきとった。8月13日には、母の写真の前に母が大好きだったプリンと西瓜をお供えした。横のベランダに目をやると黄色の蝶が舞い込んでいるではないか...元気な頃はガーデニングが大好きだった母が「黄色い蝶々を初めて見た年はいいことがあるとよ...」なんて言ってたことを想い出した。もしや、母は蝶の姿に変えておいらに逢いに来たのかもしれない。夫を早く亡くし5人の子供を一人育ててきた母は、風来坊のおいらを一番心配していた。「おふくろ、もう大丈夫だよ!」ベランダをゆったりと舞う蝶に、そう語りかけた。

大陸からおいらをお腹の中に抱え、やっとの思いで博多に引き上げ昭和21年2月に、おいらは誕生した。80歳過ぎてから母は引き揚げ時の地獄の日々をリアルに話してくれた。日ソ不可侵条約を破り攻め込んできたソ連兵の目に余る暴行、女性は頭を丸め顔には墨を塗り夜間での逃避行...よくぞ、おいらは無事に生を授かった。奇跡の子といっても過言ではない気がする...母が口癖のように言っていた言葉が「戦争は勝っても負けても惨めである...戦争だけは絶対にしちゃいかん!」体験者であればあるほどその思いは強いと思う。いつの世も一部の権力者の暴走で始まり、犠牲になるのは子供を始め弱者...今や8割の人達が戦争を知らない世代、この人達に戦争の悲惨さを想像する力があるのだろうか?それどころか、短絡的な発想しかできないこれらの人達が隣国中国、北朝鮮の脅しに過敏に反応し再軍備やむなしなんて道に歩み始めるのではないか...多くの人の「そんなはずがない...」という油断から平和はほころんでくる。なんとかこの世に奇跡的に生を授かった者として平和の尊さ、有り難さだけは伝えていく責任があると思う。

今日から東京で公演する「百枚めの写真」もおいらのメッセージの一つ。幸いにしておいらの志と、原作者、作・演出家、出演者、スタッフの思いが舞台上に見事に結実している。まさしく終戦記念日に相応しい作品であり、若い人達に是非観てもらいたい...そして、愚行から生まれた平和憲法の大切さを改めて思念して欲しい。

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平和を願い続けた母の作品

2016/08/12
【第853回】

劇団桟敷童子の「夏に死す」をすみだパークスタジオに観に行きました。東京スカイツリーの近くの倉庫を劇場に仕立て、リアルで迫力のある装置を劇団員一同が手作りで創りあげる工程自体が劇的である。トム・プロジェクトにも沢山の作品を書いてくれた東憲司さんの筆は、いつも温かい人間の体温が伝わってくる。今回は彼自身の実体験に基づいた家族の話である。本人、妹さん、両親らしき人達が登場し東さんの心情が吐露される...お父さんを演じたベテラン山本亘(客演)さんが実に良い。台詞は一言も発しないのだが、役の内面を細かい表情で見事に演じている。山本亘さんの実人生と重なるところに大きな感銘を受けました。

観劇後、久しぶりに東京スカイツリーに行きました。夏休みなのか家族連れの人達がたくさんの土産物を物色しとりました。おいらは、勿論何も買いませんことよ...それよりも、以前知人に連れてきて貰った押上の居酒屋が気になって、そちらにそそくさと足を運びました。これぞ、下町の名店。こんなところにお洒落な居酒屋があるなんて信じられませんことよ。なにせ世界のワインが750本棚に並び、ボトルで呑みきれなければ持ち帰りも大丈夫なんですよ。料理も素材を上手く使いワインにぴったりのものばかり。ソムリエの資格を持つ店員をはじめ社員の教育も上々...こんな店での観劇後の一杯は、まさしく至福のひとときでございますよ。

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下町の名店

2016/08/10
【第852回】

この連日の暑さはなんじゃろかいあ...スペインのからっとした暑さが懐かしかです。ここ東京は、エアコンと車の排気ガスが街中の異様な暑さに拍車をかけてます。ほとほと、人間が住むとこじゃなかですばい!と故郷博多、第二の故郷スペインアンダルシアを懐かしく想い出す始末です。そんな悪環境の中、新宿のホームレスのおっちゃんたちもなんとか暑さを凌いでおります。新宿西口小田急前の喫煙コーナーに屯しているおっちゃんは、煙草買うお金はないので、喫煙コーナーから漏れてくる煙を受動喫煙しながら悦にいっております。時には足が蒸れるんでしょうな、靴を片手にお日様に当ててる様はなんともユーモラスというより、極楽原始生活を楽しんでるようにも見えましたな。バスの屋根付き停留所のベンチを図書館代わりにしているおっちゃんは、所帯道具をベンチに置き(地べたに置くと汚れるので嫌なのかな?)読書三昧。屋根があるので梅雨時なんかは最高です...あまりバスが来ない停留所だから苦情を言う人も居ないんだろうな...時折、煙草の吸い残しを探しながら運動も兼ねて散歩しています。おいらが以前カンパしたおっちゃんは、最近いろんなところに出張してますな。このおっちゃんは決して座ることがありません...いろんなポーズで立っています。立ち姿を変えることによって自ら整体治療を施しているに違いありません。ホームレスのおっちゃん達も生きるために必死こいてるんでございますことよ。

この猛暑をなんとか乗り越え、世界に名だたる歓楽街新宿の誇り高きホームレスとして生き延びてくださいな...人間、どんな人も生きる権利があり、おっちゃんたちの姿が街ゆく人達に様々な問題提起しているに違いありませんことよ。

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暑いニャ~ン

2016/08/08
【第851回】

リオオリンピックが開催され連日メディアを賑わせています...オリンピックって世界平和を願っての祭典じゃなかったっけ?なのに未だ内戦は続き、テロが横行し、世界はちっとも平和ではありません。開催地ブラジルでも政情不安に加え治安の悪化、開催反対の声を押し切ってのスタート。こんなお金があったら先ずは国内の貧困対策に大金を投資すればいいんじゃありません...おいらは思います、もうオリンピックはいいんじゃありません。昔からオリンピックを利用して財を成した政治家、資本家がごろごろしとります。4年後の東京オリンピックのごたごたをみれば、一体全体誰のために準備しているのか?想像しただけでも分かりますことよ。この国にしても同じ、こんな巨額のお金があるならば東日本大震災、熊本地震で今尚苦しんでいる人達のために使うのが人としての道じゃございません。現に昨日の、日本と中国選手の柔道の試合を観ながら、現実は尖閣諸島に何十隻の中国船が領海侵犯をやり両国が激しいやりとりをしている茶番劇。何のためのオリンピック?スポーツを通じて世界平和をなんてスローガン自体がもはや空洞化現象じゃございません。こんなものに一喜一憂してテレビにかじり付きながら、暫し猛暑から逃れストレス解消している世界の皆さん、本当に暢気なもんですな...でも、パラオリンピックは持続賛成。障害者があれほど鍛えプレーしている姿には勇気をもらえます。先ずは、世界が解決しなきゃ難題をクリアしてからのオリンピックとは言うものの、利権が動くオリンピック産業が無くなることはないだろうね。国連も然り、いつまでも国益優先、悲しいかな世界は永遠にわかり合えないエゴの集合体でございます。だからこそ日本の出番です!憲法9条を死守して戦争に加担しない数少ない国だからこそ平和の大切さを訴える価値があるんでございますことよ。

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夏の雲3

2016/08/05
【第850回】

こんな弱いライオンみたことありまっせん...それにしてもよく負けますな。鷹の餌食になって弄ばれている姿を見るにつけ悲しゅうございます。魅力ある選手が居並ぶ中、こんなに負けるのは球団フロントと監督コーチのあんぽんたんの所為に違いない。試合を見つめるベンチのあんぽんたんはまるで観客みたい。おんどりゃ作戦考えんかい!監督の田辺にいたってはアホ地蔵、アドバイスもしなきゃ抗議もしない飾りもんでごぜいやす。こんなに弱いチームでも、都心から遠く離れた所沢西武球場には多くの観客が大声援を送っているのに、この体たらく。選手も、あんぽんたん監督、コーチの無能ぶりにあきれかえってやる気無し。こんな有様じゃ、はよう何処かへ売却してしまいなさいと言いたい...ライオンズの栄光をズタズタにしちまった責任は重いのに、なんら手を打たないフロントは、あんぽんたんの川流れですたい。今年も外国人のピッチャーを何人も補強したのだが、未だに0勝14敗。スカウトもあんぽんたんですたい。外国行って遊び放題、フロントがいい加減なんでなめられとるばい。ようまあ毎年毎年、がらくた外人連れてくるね...今年1億4千万で連れてきたアンディ・バンヘッケン投手なんかは先発される度にノックアウトされ先日解雇されちゃいました。普通の会社であれば役員クビですわ...この暑いときに野球ごときにグタグタ言っちゃってごめんちゃいね。

案の定、昨日も禿鷹に襲われたライオン、とうとう最下位の谷底に落ちました...ここから這い上がらんかい!昔の野武士軍団西鉄ライオンズの切り込み隊長高倉、怪童中西太さんが泣いとらっしゃるばい。

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西鉄ライオンズ
今も健在な高倉(左)中西(右)

2016/08/03
【第849回】

この暑さの中、週末から2本の芝居観てきました。おいらも長年芝居創ってはいるんですが、芝居の持つ曖昧さに戸惑っている次第です。おいらがなんと安易に創ってんの?と思って居ても客席は結構楽しんでいたり、これぞ演劇なんていたく感心した芝居が意外に不評だったり...観る人の気持ち感覚は千差万別、そんななか何処に照準を見定めて企画制作していけばいいのか日々頭を悩ませているのでございます。ここはおいらの感ピューターを信じるしかありませんな...でも基本はひとつ。舞台に上がっている人間に血が通っているかどうかに尽きますな。戯曲が書き込まれてないと台詞が宙づり状態で客席まで届かないし、演出が未整理だと辻褄が合わないし、下手な役者の演技じゃ嘘くさいし、やはり作、演出、役者の三位一体があっての演劇でございます。そんな願ったり叶ったりなんて芝居を生涯何本創れるか?毎回そうありたいと思って創ってはいるものの、冒頭に述べましたように人の受け取り方は様々、この正解のない演劇という大海を彷徨っているのが本音でしょうかね...昨日観た芝居なんぞは別な意味で嬉しかったな。トム・プロジェクトの新人公演に出演した男が一念発起、自分でプロデュースしたんですから。一人の子供を抱え、バイトして貯めたお金を一本の芝居につぎ込むんですから見上げたもんでございます。まあ、ある意味で芝居は人の人生を狂わせてしまう魔性の産物ですな。おいらも、この芝居の劇薬に酔い痴れ紆余曲折の人生を歩んできた人をたくさん見てきましたよ...でも、いいじゃん!一度きりの人生、好きなことに没頭し夢中になれたんだから...生活のためといいながら、我慢して愚痴をこぼし後ろ向きに歩く人生よりも、とっても素敵でございますよ。

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夏の雲2

2016/08/01
【第848回】

小さな池に小ぶりながら気丈な百合が咲き、国が用意した田んぼには票田が増すこともなく、最後に飛んできた鳥も知事のハードルを越せず...東京都知事選は試合終了いたしました。それにしてもサッチャー小池は強かった。英国初の女性首相、マーガレット・サッチャー。強硬な性格から鉄の女と呼ばれたのだが、あの感情を出さず鉄面皮なところなんぞはそっくりでございません。おいらは好きな政治家ではないが、今回は彼女の作戦が見事に成功いたしました。二代続きの不祥事、そりゃひも付き(本当は、このおばさん権力とお金があるところ沢山渡り歩いたくらいですから絡みあったヒモだらけなんですがね)なしで敢然と立ち上がったところなんぞは喝采モノでござんす。増田、鳥越のオッちゃんたちは不信感盛りだくさんの政党がらみ、ほとほとうんざりしている都民は百合の花を応援しますがな...あのおばちゃんの何ら迷いのない演説聞いたら熱狂しますな。(おいらは間違っても入れませんことよ)でも、見事当選したんだから、公約通り腐りきった都議会の浄化運動をやってもらい、知事報酬の削減、舛添問題の再検閲などなど、今の勢いで断行して欲しいですな。

それにしても鳥越のおっちゃん、歯切れが悪かったですな...憲法第九条を死守、原発廃止は勿論賛成なんですが、いかんせんお歳には勝てませんな。街頭演説は少ないし、森進一呼んで自分は喋らない、文春報道の対応もいまいち...これじゃ無理ですわ。これだったら宇都宮健児さんの方がよろしかったんではと思っちゃいました。

小池のおばさん...貴女の池に都民の衆がたくさんの票を投げ込み、大きな波を起こしたんですから、今度こそいい意味でおいらを裏切ってくださいませ。果たして出来るかな?

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夏の雲