トムプロジェクト

2017/10/25
【第1015回】

「明日がある、かな」昨日、初日を迎えることが出来ました...総勢9名、トム・プロジェクとしては久しぶりの出演者多数の芝居になりました。これくらいの数からが群像劇になるのかな?なにせ、23年前には究極のひとり芝居からスタートしたんですから...理由は、魅力のない役者さんを数あわせのために出演させ、お客さんに迷惑をかけたくない。だって、折角盛り上がったところに芝居を壊しちゃう役者さんが出てきたらどん引きですもんね...となると、旬の作・演出家の書き下ろした作品を、魅力溢れる個性的な役者さんで存分に満喫して頂きたいということで、しばらくはひとり芝居のトムさんということで演劇界にデビューしました。でも、これも限りがあります。時を経て、個性のある舞台役者も少なくなってきました...その後は複数の出演者の芝居をたくさん創ってきましたが、ひとり芝居の経験を生かして、役者は十分に吟味してキャスティングしているつもりです。

さて、昨日の初日を見終わって感じたことは「劇団トム・プロジェクト」が誕生した瞬間に立ち会った思いがしました。23歳から56歳の俳優さんが、芝居のテーマに沿って一丸となって演じる姿は劇団という集団が存在をかけて観客に対峙している様に見えました。芝居で一番大切なのは座組です。俳優さんは仕事柄個性の強い人が多いのですが、その個性を失うことなく自分の役割をきっちりとこなす状態を生み出すのがなかなか難しいが、今回は息もピッタリ二時間の芝居を見事に演じきっていました。

今日、雨なので新宿の地下街を歩いていると今回の芝居のテーマ曲が流れてくるではありませんか...よく見ると、地下街の通路を掃除する自動掃除機から聞こえてくる曲でした。「明日がある♪明日がある♪」ほんまに、明日がある世の中になりゃいいんだが...

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久し振りだネ

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