トムプロジェクト

2018/06/29
【第1108回】

そんなに興味ないサッカー、昨日はつい観ちゃいました...W杯、ポーランドに負けたのに決勝トーナメントの出場だって、最後の10分近くの球回し、なんじゃらほい。こんなの初めて見たが、これも勝つための戦術であり、セネガル対コロンビアの経過を見ながらの作戦。観客からのブーイングはすさまじかった。スポーツマンシップにあるまじき行為として映ったのだろう。しかし、おいらが思うに、今大会出場チームの中で世界ランキング下から三番目、コロンビアに勝ったこと自体が奇跡に違いない。いまだ世界のスピードにほど遠く、じっくりとチームプレーで胡麻化しながら進めていくのが持ち味の日本チーム。勝つために仕方がありませんがな...まさしく日本らしい試合の進め方でしたね。まあ、ベスト16に残り、次の試合も観れるんでいいんじゃないかしら。でも、渋谷地区の人達は迷惑してるんじゃないかしら...朝まで大騒ぎ、あんなエネルーギーあるんだったら無様な政治、不均衡な社会、環境、原発問題なんかに目を向けて欲しいなんて思っちゃいます。そして、いつも思うんだが点を入れるたびに狂喜乱舞しながら抱き合う選手たち...素直、正直でいいんでしょうが、おいらは粛々とプレーしながら、肉弾戦を戦い抜く男のスポーツラクビーの方が好きだな。喜びをぐっと押し殺して前に進むラガーマン格好ええやんか。それにしても、スポーツが古今東西、未来永劫、愛される所以は筋書きのないドラマ。これに拮抗できる芝居をどうやって創るか?そんなことも考えながらスポーツ楽しんでる今日この頃でございます。

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梅雨明け

2018/06/27
【第1107回】

米本浩二著「評伝 石牟礼道子 渚に立つひと」読了...いやいや、石牟礼さんが若い頃3度の自殺未遂をやってたなんて初めて知りました。幼少の頃、水俣の娼婦のおねえさんと遊び可愛がられたこと、社会的に地位の低い労働者と身近に接したことが、その後の彼女の生き方を決めたのかもしれません。この本のタイトルにもなっているように少女時代から海辺の渚に立ち、波の波動に宇宙のすべてを感じ見ていたに違いありません。近くの子供たちと一緒に磯篭で貝を採り、潮の満ち引きで地球が生きてることを実感する。『かすかな渚の音、わきいづるトロイメライ。天草の島めぐりめぐり遂の果は不知火の火にならむとおもふ』14歳の時に記した「不知火」の書き出しである。不知火のほとりに住む14歳の乙女の少年へ寄せる思い思春期の心の揺れが、寄せては返す波を思わせる自然なリズムで描かれている。そしてこう続く「ああ人間はこの世で一体幾辺、望みを絶つのを繰り返すのでございましょう。限りない絶望の果て、一つを捨てる為に人間は美しくなると申します。その度に悲しみが何とはなしに絹糸の様に、その細い故に切れることなく続き、その絹糸が何時しかに一つの調べを持ち、その調べを孤独の底で奏でる時に、人間は、美しいものへ近づくかもしれません」穏やかな言葉の裏に、彼女の中に激しく渦巻く情愛を読み取ることもできます。

今年亡くなった石牟礼道子さんの著作から、これから人が人として生きるヒントがたくさん散りばめられている気がしてなりません。文学を超え、生きとし生けるものが共生できる地球にならなければという遺言の数々...おいらが敬愛する松下竜一さんと等しく、時折ページをめくりたくなるバイブル書です。

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本日事務所ベランダからの景色

2018/06/25
【第1106回】

先週の土曜日は芝居のダブル観劇...昼間は新宿紀伊国屋ホールでの、てがみ座「海越えの花たち」。敗戦時に朝鮮半島に百万を超える日本人が存在し、徐々に引き上げが始まったのだが、日本に戸籍がなく身元引受人に確認されず在韓日本人妻として収容された「慶州ナザレ園」の話、資料を基に丁寧に仕上げた舞台でした。トムにも関係した3人の役者さんが元気そうで何よりでした。

夜は上野に場所を移し、トラッシュマスターズ「奇行遊戯」。8年ぶりの再演である。あのトラッシュマスターズが帰ってきた!という乗りで大変楽しかったです。最近、主宰者である中津留章仁がなんだかんだと言われてるのでこの日は嬉しかったな...芝居の原点は人間ドラマです。ドラマがない芝居はただの描写でしかありませんことよ。ぐだぐだと、どこかで見聞きしたことを喋られても退屈するだけですし、なんの生活感もない役者がそれらしく演じてもこっちにはなんにも伝わりませんがな。その点、この日の役者は妙にリアリティがあってついつい引き込まれちゃいました。中津留作品の魅力はこの生活感と荒唐無稽な話の展開。話は多岐にわたりなんじゃらほいと思いがちなのだが、不思議なエンターテインメント性を感じさせる劇のチカラを持ち合わせている。チマチマした芝居が多い中、このスケールの大きさは今の演劇界で貴重な存在である。芝居も長いことやってるとマンネリに陥ることは世の常、ここを開き直って我が道を往くスタイルで乗り切って欲しいもんですな。

それにしても、てがみ座2時間20分、トラッシュマスターズ2時間40分、午後12時40分に家を出て帰宅したのが24時40分。芝居を観るのも命懸けですがな...ちょいとオーバーかな。

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そろそろかな?梅雨明け

2018/06/22
【第1105回】

梅雨の晴れ間にもう一枚...このCDは西荻窪にあるjazz喫茶juhaで見つけました。この店は新宿名曲喫茶「らんぶる」に勤務してたマスターと、下北沢にあった名店jazz喫茶「まさこ」でバイトをしていた奥さんが結婚して始められた温かい店です。素朴さの中におしゃれ感覚が盛り込まれています。レコード演奏のみってところが粋ですな...だって片面だいたい平均25分だから調理しながらの盤の交換も大変だと思います。でもこのアナログ音を味わっていただきたいという姿勢に拍手を送りたい。この店のキーマカレーもなかなかのものです、そのあとの手間暇かけたコーヒーも居心地を良くしてくれます。というわけで、この店にあった小冊子に「Moment」が紹介されてました。曲も聴いてないのに、早速注文するところがおいらの直感と言いますか迅速な行動力ですな...一時はなかなか入手困難なCDだったらしく検索して即注文しました。針を落とすと...と言いたいところだが残念ながら小さな円盤です。1曲目から心を諫めるようなタッチのピアノ音。ウクライナのピアノ・トリオ「キエフ・アコースティク・トリオ」が残した唯一の1枚です。静謐な中にも、人生の様々な記憶を思い起こさせてくれる至極の8曲が心豊かな気分にさせてくれます。ジャケットも霧が立ち込める雨のハイウェイの写真、この季節にお似合いです。前回紹介したアルバムと共に梅雨時最強の2枚となりました。交互に聞きながら、グアテマラフレンチの豆を挽きながらのコーヒーの味も格別です。この至福の時間こそ、おいらの最高の贅沢です。

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静謐

2018/06/20
【第1104回】

雨がしとしと降る日にはこんな曲をお勧めします...おいらが良くJazz喫茶に行くのは、あの大音響の中に身を沈め好きな本を読む時間の過ごし方が好きなのは勿論ですが、見知らぬプレイヤー、曲との出会いです。先日も雨降る中、新宿DUGでしばし休息、雨降る新宿を駆け抜けこの店に入るとなんとこのタイミングで心地よい音楽が店内に響いておりました。誰だろう?と早速CDを手に取ると「sadao plays bach」なんと渡辺貞夫がalto saxでバッハを奏でているではないか...心地よく身体に染み込んできます。さすが世界のナベサダ、どんなジャンルだろうが一流の演奏者はその人の人となりを感じさせながら聴く者を圧倒するチカラがあるんですな...このCDは17年前2000年に行ったサントリーホールでのコンサートライブと個人録音2曲との構成。伴奏を務めるピアニスト小林道夫さんも良くハモってます。こんなCDに遭遇すると改めてjazzの神様に感謝です。岩手県一関市にある伝説のジャズ 喫茶であるオーナー菅原正二さんがこんな事を言ってます。

 

「しあわせ」を手にした方々に、より「しあわせ」になる方法を教えます。それはこのアルバム、何時間でもかけ放しにしておくことです。太陽のまわりを回る惑星軌道のように円を描き、終わりのない「しあわせ」が持続するからであります。ちなみに僕は12時間というのが今のところの最長記録、いずれ記録を更新したい。

 

おいらも試してみました...2時間「しあわせ」がぐるんぐるんと回っておりました。いやいや騙されたと思って購入してご覧なさい。あなたの生活にもうひとつ「しあわせ」が寄り添ってきますことよ。

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雨の日にほっこり

2018/06/18
【第1103回】

「ワンダー 君は太陽」鑑賞...お子様ランチの映画じゃないかしらと思ったのだが、脚本がしっかりしていて、子供が生きていくのに困難な状況のなか一筋の光が差し込んでくるような清涼感がありました。遺伝子の疾患で顔の骨が変形し何度もの手術を乗り越えながらも明るく生きる10歳のオギー少年と、それを巡る家族、子供たちとの群像劇。原作はアメリカの作家R・J・パラシオの小説「ワンダー」。実際パラシオがオギー少年のような顔を持つ子と出会った経験から物語にしたようだ。学校が安全な場所であると言う神話が崩壊しつつある現況、いろんな子供たちの個性、それぞれの悩み等々子供の側に寄り添って進行していくストーリーが巧みだ。映画の中では親切にすることの大切さが何度も繰り返し伝えられる。親切?なんども語りつくされたワードである。親切とは一方的なものでなく、きちんとしたキャッチボールが成立してこそ活きてくる言葉だ...また、そうして生まれた親切が伝播されてこそ親切が肉付けされ威力を発揮するのではなかろうか...この映画で感じることは親切のスタートは先ず笑顔。そうですね!笑顔の波が蔓延すれば、そうそう争いは起こらないのではなかろうか。そういえば日本人は笑顔が苦手ですな...海外に住めば、先ずは笑顔からスタート。人種に関わらず気楽に笑顔を交わす習慣は気持ちがいいもんだ。暗い顔は誰も幸せにしませんことよ...スマイル人生を今日から始めましょう!それにしても、この映画でオギー少年の母親役を演じたジュリアロバーツ、リチャードギアと共演した『プリティ・ウーマン』で華麗に変身するコールガールを演じたのが1990年。あれから28年、さすがに老けましたが相変わらず美人でしたな...

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そんなに見つめないで...

2018/06/15
【第1102回】

今日は本格的な梅雨ですね。残り紫陽花も、まるでシャワー浴びたみたいに雨垂れを心地よさそうに楽しんでます。それにしても今年の紫陽花の色合い今一つのような気がしてなりません。これも年々言われてる天候不順のせいなんでしょうね...自然界の佇まいを見てれば、ニンゲンの欲望が透けて見えてきます。確実に地球滅亡のシナリオは進行してますな。と悲観的なことばかり考えていると滅入っちゃいますから、こんな時は地球防衛軍の歌なんぞを聴きに行きましょう!なんてことで留守晃さんのライブに行ってきました。赤坂あるノヴェンバー・イレブンスは宇崎竜童・阿木燿子さんが経営しているライブハウスです。小さなフラメンコタブラオといったところかな。ここでトメちゃんがピアノ、ベースを携えて1時間半ほど歌い語りました。若い伴奏者をリードしながら結婚後、おいらが初めて観るステージだったんですが、やはり家庭を持った余裕というか温かさを感じました。奥さんも女優さんですれ違いもあるそうなんだが、トメちゃんの我が道を行く感を残しつつも歌の端々に新妻に対する愛を感じたのは思いすぎかな...いやいや、結婚前、後の違いは歴然としてましたよ。最後に歌ったトメちゃんのオリジナル曲「休日」おいら涙が止まりませんでした。この曲、本当にいろんな人に聴いてもらいたい名曲です。生きることの大切さが歌詞、メロデイに込められてます...トメちゃんが歌ってこその心曲です。

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梅雨時の夕暮れ

2018/06/13
【第1101回】

先週の土曜日、4月に67歳で亡くなった歌手・紀藤ヒロシのお別れの会があった...紀藤ちゃんとは42年ほど前に三國連太郎座長の芝居で出会った。そして同じくまだ無名だった風間杜夫ちゃんとの出会いもこの時である...この芝居の最中、旅先でも一番仲が良かったというより、ちょいと浮いてた紀藤ちゃんを杜夫ちゃんが優しく包み込んでくれていた気がする。この日、杜夫ちゃんは最初から泣いていた。最後の締めの挨拶では号泣。そういえばそうだ、20年前に再会し、紀藤ちゃんから再三飲み会の連絡があり3人に数人プラスしてよく飲みに行ったもんだ。杜夫ちゃんは紀藤ちゃんに手荒いダメを出しながらも実に嬉しそうな顔をしていた。早口でおっちょこちょいでちっこい彼を弟のように可愛がっていた。杜夫ちゃんにはたくさんの後輩がいるはずだが、紀藤ちゃんほどの親密な関係がある人は居ないのではなかろうか...そうさせる魅力が紀藤ちゃんにはあったような気がする。実にまめなひとではあったが、嫌みがなく愛嬌のある男だった。そんな彼のお別れ会で号泣する杜夫ちゃんも心優しき男である...男の友情は男の純情...そして男の涙は何故か万感胸迫るものがある。おいらもついついもらい泣きしちゃった素敵な会でした。紀藤ちゃんおいらはまだそちらには行かないけど、あんたが大好きだったビール飲みながら、あんたの残したCDたまには聴きまっせ...67年間お疲れさまでした。

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紀藤ヒロシお別れ会

2018/06/11
【第1100回】

この季節恒例の花園神社紅テント公演を観てきました...唐十郎がこの地にテントを建て51年になるんだな。おいらは、その時から立ち会ってるわけでございまして感慨深いものがあります。最初に見た時は金槌で頭ぶん殴られたくらいの衝撃がありました。おいらも入団してテントと共に世界をさすらいたいと一瞬思ったのだがなぜか止めました。なにせその当時の役者群が、人間離れした特権的肉体を誇示した人ばかりで観る分は良いのだが、結構我が道を行くおいらは入団してもすぐ止めちゃうんじゃないかと思いました。それにしても唐さんの宇宙規模の戯曲、繊細で大胆な演出、予測できない役者の演技、まさしく演劇に革命を起こした事件そのものでありました。今回の公演は唐さんの息子・大鶴佐助、娘・大鶴美仁音の二人が重要な役に付き新しい唐組のスタートを感じさせました。驚いたのは、この二人の芝居が唐さんの演技と瓜二つであったこと。台詞の言い回し身のこなし、唐さんのトリッキーでありながら透明感のある表現を満員の観客に見せつけていました。観客も老若男女入り乱れ立ち見客が出るほどの大人気。ニュー唐組の誕生です。綺羅星のごとき唐十郎戯曲をかかえている劇団としては、この財産を多くの人たちにプレゼントして欲しいですな。大劇場でもいいでしょうが、やはり唐さんの芝居はテントが良く似合います。もしくは銭湯、古びたアパート、歴史のある料亭、工場跡などなど人が残した匂いを未だ感じさせる場所でこそ唐ワールード百花繚乱といったところでございます。

テントを出た後の花園神社の樹々も、なぜかしら興奮したのかざわざわと揺れておりました...この樹木たちも51年見続けた根強い観客樹です。

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不滅の紅テント

2018/06/08
【第1099回】

今年の10月に公演します「男の純情」チラシ、ポスター写真撮り西荻窪のスタジオで2日間やりました...最初の日は山崎銀之丞さん。トムの芝居には過去「藤島土建」「満月の人よ」に出演してもらってます。「満月の人よ」では、なんとバッカーズ アワード演劇奨励賞を受賞しました。50歳半ばに差し掛かろうというのに、男の色気満載、まだまだ青春というのはちょいと言い過ぎかもしれませんが、とにかく若い。彼と会ったのは40年前近くかな?博多のラジオ局でパーソナリティをやっていて、何故かおいらがスペインからふらり帰った時にゲストで出させていただきました。銀之丞さんにぺらぺらといい頃加減で能天気な話をしたんじゃないかしら。博多で人気劇団を主宰して人気者でした。その後、つかこうへいに見いだされつか芝居の常連として心情溢れる舞台を勤め上げました...あれから40年、感慨深いものがありますね。もちろん、おいらも歳喰っちゃいましたけど、今回こうやって一緒に仕事できるなんて嬉しい限りです。カメラに向かっていろんな表情をする銀之丞さんいかしてますよ。

昨日は宇梶剛士さん、トムの芝居は「「あとは野となれ山となれ」「南阿佐ヶ谷の母」に出演。あのでかい身体に彫りの深い顔、言わずと知れた伝説の暴走族ブラックエンペラー7代目の総長。とにかく優しい人である...これだけのいろんな経験があったからこそ人に優しくできるんだろうなと思ってしまいます。でも、厳しさ、人としての礼儀にかんすることは何度か稽古中、旅先で見させていただきました。そのしぐさがなんともかっこいいんだな...表現者はいろんな引き出しを持っているんだが、やはり究極は生き方じゃないのかな。己の身体と五感を限りなく開放し吸収し、そこから人間とは何ぞや?これが表現者の為すべきことではございませんかね...この二人と市川猿弥の三人芝居「男の純情」面白い芝居になりまっせ!

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西荻窪のJAZZ喫茶JUHA

2018/06/06
【第1098回】

ぐらぐらこいた腹かいた...ほんなごつ頭に来て怒髪天!何ですかいな財務省の処分発表、あんなもんで許されるんなら税金払いませんことよ。それにしてもこの国の真面目な人々はおとなしすぎですばい、お隣の国ではデモ隊で溢れかえり内閣総辞職もんですたい。そのあとのテレビも、何だか自主規制してるのかされてるのか、あまりこの問題をしつこく報道しなくなった。その代替えといっては変だが、日大問題とか、ここ頻繁に登場するのが和歌山のドンファン怪死事件。こちらに目を向かせておいて逃げ切ろうとする戦術かもしれんですが、おいら許しません。あのセメント大臣の発言「「それがわかりゃ苦労せんのです。どうしてスタートしたのか」事態がなぜ起きたか、省内調査では全容を把握できていないことを認めながらなんじゃこりゃ!それを佐川のおっちゃんから聞き出すのがお前さんの仕事じゃございませんか...ほんまに、こんな人が権力の中枢ででかい顔してのさばり臣民を小馬鹿にしているなんて情けないお国でございます。あべかわ餅、そしてその連れ添いに忖度してるのは子供だってわかりきってるのに、未だにシラをきるこの人達は一体全体なんだろかいなアホクサ。1年間に渉り、嘘に基づいて国会審議を継続したその責任は犯罪に等しい事件ながら、この処分。セメント大臣170万の返却、嘘付いて出世した長官は513万の返却で済ませるなんて、汗水垂らしてせっせっと労働してる人はたまりませんことよ。

おいらほんまに失望してます...今回のことが、時間が経ちあまり話題にもならず何事もないようになったときに、この国は確実に日本沈没雪やこんこん...寒々とした国になりますばい。

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水無月のたそがれ

2018/06/04
【第1097回】

あの小さな倉庫を劇場にした場所で屋台崩しとは...やりますね!劇団桟敷童子の皆さん。コアなファンを持つこの劇団の新作「翼の卵」を観てきました。今回の公演もチケット完売。嬉しい限り...舞台一面を覆いつくす緑、古めかしい館などなどすべて劇団員の手作り、もちろん衣装もです。セット、衣装すべてが身体にフィットして、まるで九州地元の人たちに見えますばい。九州弁もすっかり板につき、博多出身のおいらもご機嫌です。それにしてもこの劇団の主宰者・東憲司さんは徹底的に九州に拘ります。観客に飽きられようが、憲司少年がかつての福岡で夢見た人間の温かさ愚かさ冷酷さをドラマに仕立て上げていきます。彼の芝居を観ているといつも思います。おいらが住んでた博多の末広長屋にも同じような人たちがたくさん住んでました。まともに生きられない反社会的なワル、いつも騙される心優しき人、貧しくとも夢見る少年少女、頑固おやじに浮気おばさん...などなど、ドラマになる登場人物オールスター勢ぞろいでございました。それだけに人間関係がうるさいほど濃密であり、現代のSNS時代とは真逆の環境の中、皆必死豆炭で命を燃焼しながらも楽しく生きてた気がします。そんな時代を彷彿とさせる劇団桟敷童子の芝居おいらは好きです。

もっとお洒落で、軽くて笑えて面白い芝居もいいでしょう...でも、こんな芝居が上演されなくなった時代こそ無味乾燥、殺伐な時代では無いかと思います...そんな時代にならぬようにと、なんとかブレーキをかけてる気がしてなりません。いつまでも上演し続けて欲しい劇団のひとつです。

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休日の公園

2018/06/01
【第1096回】

森友学園問題、全員不起訴...文書改ざん、虚偽公文書作成や、国有地を不当に安く売却したとする背任など6容疑がありながら38名全員が不起訴なんてありえません!なんて思うのが一般庶民の共通の思いではありませんでしょうかね。汗水たらしてせっせっと税金払ってる身はたまりませんばい...何年かに一度、税務調査に来る税務官の厳しい態度も何度か体験してるので、おいおいこんな小さな会社を責めないで巨悪の巣をきっちりやってくださいなと言いたくもなりますね。それにしても酷い、一年間も国会で嘘を付いた人が罰っせられることもなく、ましてやその長も責任を取らずしらを切る。この国、一体どうなってるんでしょうかね。この構図は、今話題になっている日大も全く同じだ。思えば 1968年、日大で約20億円の使途不明金が発覚し、学生らは5月27日に日大全共闘を結成。6月11日に機動隊が導入されたことに反発し、各学部校舎をバリケードで封鎖した。その時にバリケードを打破するために体育会系の学生を動員、その時の相撲部にいたのが現日大理事長。この時から力でねじ伏せる権力組織が形成されたわけだ。全共闘の議長だった秋田明大とは新宿ゴールデン街で何度かあったことがある。若者の純粋な思いはいつも潰される...中には、お坊ちゃんの頭でっかち、世間知らずのあまちゃん学生も多々いましたけどね。おいらはセクトに入ることなく一人闘ってましたね...不届き者には声を上げないと、いつまでも横暴な振る舞いを許すことになりますからね。この国の人は、あまりにもおとなし過ぎ、無関心の衆が過多...またまた嘆き節が出てきますばい...ホンマにこの国に未来はないのかいな。

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わたしも旬の花