トムプロジェクト

2018/07/27
【第1119回】

オルゴールの想い出...少年時代、オルゴールを貰い毎日聴いてました。「エリーゼのために」
あの手巻きの瞬間がなんとも夢の世界に誘ってくれるようであり音楽の目覚めだったのかもしれません。手動でネジを巻くなんてこと自体が、己の身体を通して器械に音色を送り込んでるみたいでワクワク、ドキドキ...このアナログ感やはり正しいのかもしれません。身の回りの物を見るとほとんどがデジタル、便利なのはいいのかもしれないが何とも味気ない。何かを生み出すのにはそれなりの労力が必要だし、生み出す過程を楽しむこと自体に価値がある時代が来る予感さえします。まさしく歴史は繰り返される...ゴールデン街の「ポニー」という店では、今時珍しい手巻き蓄音機が置いてあります。手動で立ち上げ針をレコード盤に落とすそのときめき感はたまりません。そして何よりも流れる音が肉声に近い。目の前で歌手がマイクを握り歌ってる感じがするんですから唯々感動しちゃいます。こんな風に日常の生活の中から、アナログ、ローテク感あふれるイロイロを見つけると和みます。デジタル世界は人をストレスの世界に誘導してるんじゃないかしら?
今年2月に上演した「Sing a Song」。この芝居で主演した戸田恵子さんが菊田一夫演劇賞を受賞し、そのお礼として戸田さんがキャスト・スタッフ全員にオルゴールを贈ってくれました。我が家にも置いてあります。時々、少年の頃を想い出し一巻き二巻き...あの芝居のラストで戸田さんが歌った「リリー・マルレーン」が心地よく流れてきます

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椅子まで付いてます♪

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