トムプロジェクト

2018/11/26
【第1162回】

先週の週末もスケジュールびっしりバタバタしておりました...木曜日は劇団東演「屋根裏の仏さま」観劇。創立60年、老舗の新劇劇団です。女優11人、さすがに歴史ある劇団だけに年齢層も様々、いろんな形で観せてくれました。今から100年前、たった1枚の写真を頼りに新天地を求め、何週間も船酔いにあいながらアメリカにたどり着いた写真花嫁を劇化した作品。いやいや、大変な時代を生き抜いただけで充分ドラマチックでございます。こんな体たらくな時代を考えると、生き切ることを身をもって体験したんでしょうね。状況が過酷になればなるほど人は強くなれるんです...でも、この安穏とした支柱のないこの国の人達は心の疲弊で別な意味で大変な思いをしてますね。そうなると、時代、環境はあてにせず己の内なる宇宙を探索しながらの自分探しが一番全うな生き方なのかも知れませんな。

土曜日は「バルバラ セーヌの黒いバラ」を鑑賞。伝説的なシャンソン歌手バルバラを描いた作品なんだが、ちょいと凝りすぎてませんかな?という印象。実在の人物を描くにもいろんな工夫が必要だと思うのだが、どこにフォーカスを置いてるのか今一つはっきりしませんな。しかし、東急文化村の映画館、今回もそうなんだが文化の匂いを前面に出して芸術やってます感が強すぎてちょいと引きますな。アートの押し付けは得てして外してしまいます。この日も土曜日のいい時間なのにガラガラ、東急資本のチカラで屁でもないんでしょうが、やはりお客さんは正直だってこと理解しないと痛い目に遭いまっせ...

ようやく、紅葉も空の色とマッチできるようになりました。所詮、自然が織りなすものには敵いませんことよ。

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天然のアート

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