トムプロジェクト

2018/08/10
【第1125回】

昨日も11時2分、長崎に原爆が投下されて73年目、長崎に向かって1分間黙祷しました。それにしても長崎市長の田上さん、いつもの粛然たる姿を見るたびに、この市長のもとで長崎市民が平和について地道な活動をしていることを心強く思いました。今回の平和宣言で長崎の核兵器廃絶運動を長年牽引し、昨年亡くなった二人の被爆者の言葉が印象的でした。その一人の土山秀夫さんは、核兵器に頼ろうとする国々のリーダーに対し、こう述べています。「あなた方が核兵器を所有し、またこれから保有しようとすることは、何の自慢にもならない。それどころか恥ずべき人道に対する犯罪の加担者となりかねないことを知るべきである」。もう一人の被爆者、谷口稜曄さんはこう述べました。「核兵器と人類は共存できないのです。こんな苦しみは、もう私たちだけでたくさんです。人間が人間として生きていくためには、地球上に一発たりとも核兵器を残してはなりません」。

そんな思いも届くことなくこの国の首相は、唯一の戦争被爆国として「核兵器のない世界」の実現に向けての核禁条約には参加しないとする立場を維持している。昨日も苦々しい顔もせず、この問題に触れることない形式だけの演説をしていました。

沖縄の翁長知事もなくなりました。この方はもともと自民党員でありながら、政府の沖縄に対する上目線の姿勢に怒りを覚え政府と対決するようになりました。おいらも先月沖縄に行ってきました。一等地はすべて米軍基地、タクシー運転手さんも諦めに近い溜息をついていました。いつまでこの状態が続くのだろうか...沖縄の明るさの裏には深い悲しみが宿ってる気がします。この日本の今ある平和は数多くの先人の犠牲の上に成り立っていること、そして核兵器然り、沖縄然り、他人事としてではなく自分の問題としてもう一度何をなすべきか沈思黙考するに値する8月だと思います。

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しっかりせんと...

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