トムプロジェクト

2018/10/26
【第1152回】

昨日、「男の純情」無事初日を迎えることが出来ました...冒頭からラストまで笑いが絶えない舞台に仕上がりました。こんな舞台もなかなか珍しいんじゃないかしら?とにかく本が良くできてます。アメリカ、フランスにはこんな喜劇がたくさんあるんですが、こちら島国、湿度が高い日本ではなかなか生れにくい。勤勉、義理人情、とかくべたついた心情がお好きな国に育つと遊び心が無くなってくるのかしら...抱腹絶倒劇でありながら男の哀感がじんわりと滲み出てくるんですから堪りませんな。演劇も多種多様、こんなシチュエーションコメディーを書ける作家はほんまに希少価値です。長年、一緒にやってきた水谷龍二さんにはまだまだ頑張ってもらいたいですね。来年も風間杜夫ひとり芝居の新作を依頼してるんですが、やはり魅力ある役者をイメージするといい本が書けるそうです。

今回も三人三様の魅力ある役者が揃ったこその出来です。まるで当て書きしたかのような設定。芝居を観ながら、そうそうこんな人周りにいるなんて想像を膨らませながら観れるところも楽しみの一つ。笑いってあらためて難しいもんだと思います...ギャグで笑いを取るのではなく、人間の関係性、内面から零れ落ちる笑いこそ観客の心を鷲掴みするんじゃないのかな。おいらがやってるのは演劇ですからね...劇場を出て、男っていくつになっても可愛いね!なんて思ってくれると嬉しいな...なんて感じた初日でした。

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秋の空

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