トムプロジェクト

2019/09/24
【第1262回】

涼しくなったり、暑くなったり、こんな事繰り返しながら秋になるんですね...先週、11月に公演する「風を打つ」の本読みをしました。題材は水俣です。
2016年にも「静かな海へ~MINAMATA~」を創ったんですが、再度の水俣へのチャレンジです。水俣のあの歴史、姿をどう伝えればいいのか?なかなか難しい課題ですが、自然を破壊し、利益追求のための犠牲を強いられた庶民の思いを語り継いで行かねば、この国の未来は無いと思っています。今回も、ふたくちつよしさんに作・演出を依頼しました。彼の作風は家族の在り方を戯曲にしています。水銀を垂れ流した会社、この事実に手ぬるい対応をし続けた国を弾劾するのではなく、水俣病を引き受けざるを得なかった漁師一家の再生の物語です。

昨日は、いよいよ今週26日から始まる「風間杜夫ひとり芝居平和三部作」の最終稽古でした。一人で3時間喋りっぱなし、いったい全体、彼の頭脳は如何様に組織されているのか?いつも感心を通り越え、ただただ驚嘆するのみ。今年、古希を迎えながら、この無謀なる挑戦に挑む風間杜夫の役者魂炸裂といったところかな。こんなことできる、いや、やろうなんて言う俳優、世界探してもいやしませんがな。この世紀の大一番、見逃す手はないと思うのだが...3時間辛い?そんなこと忘れさせてくれる中身でございます。

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秋の日は釣瓶落とし

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