トムプロジェクト

2020/06/24
【第1355回】

昨日は、沖縄戦終結から75年、節目の日であった。沖縄の人たちの4人に1人が亡くなった悲惨な沖縄戦。沖縄タイムス社と朝日新聞社が実施した沖縄戦体験者アンケートで、沖縄戦の体験が次世代に「あまり伝わっていない」「まったく伝わっていない」と答えた人が全回答者216人の62・5%(135人)を占めた。「ある程度伝わっている」は25%、「大いに伝わっている」は7・4%にとどまった。75年の歳月は、この忌まわしい出来事すら風化の道を辿ってしまうのか...新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備計画を秋田、山口で断念したのだから、沖縄の辺野古だって見直すべきだと思う。いつまで沖縄におんぶに抱っこしてるんだい!と言いたい。

1945年4月に米軍が上陸した読谷の海岸を訪れたのは5年前、静かで穏やかな海上に無数の米軍を目にしたときの住民の恐怖はいかばかりであったか、その後の数多くの悲劇は、あるゆる媒体で伝えられている。がしかし、今年のコロナの出現により75年前の出来事も小さく扱われている。沖縄のおばあが何度も何度も口にしていた言葉「戦争だけは絶対にしてはいけない」そして沖縄戦に何もしてくれなかった日本兵のことを思いながら「一生にひとつぐらい良いことをやろうと思っていますが、難しいです。私ができることは、基地建設を止めることぐらい。それができたら、今すぐにでも天国に行ってもいいです。思い残すことはありません。でも、この海を埋めるなら、海に入ってでも止めるよ」

沖縄は美しい海を眺めながらの観光地だけではありません。今なお日本の米軍基地の7割を占める沖縄。その厳しい現実を、いつも心に留めておかねばと思います。

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孤鳥

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