トムプロジェクト

2020/06/26
【第1356回】

1998年にユネスコの世界遺産に登録されたスペインのガリシア地方にあるサンチアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路は、フランスとスペインを貫く長いルート。この巡礼地を体験するために世界から集まった人達の様をドキュメントにした番組を観ました。1700㎞を二カ月ちょいかけて歩くんですから壮大な旅です。老若男女、様々な人生を抱えながら、ただひたすら歩く旅は、まさしく人生ドラマです。下手なドラマもぶっ飛ぶくらいの味わいがありました。おいらも40年前に、この巡礼路を訪ねました。スペインの中でも地味なガリシア、バスク、ナバーラ地方は素朴な美しさがありました。時にはインチキ大道芸で投げ銭もいただきました。北スペインの聖地サンチャゴ・デ・ コンポステーラの大聖堂にたどり着いたときは感動モノでした。勿論、おいらは歩きではなく投げ銭を頂き安宿と、鈍行列車とバスを乗り継いでの貧乏旅行でありました。でも、今回のドキュメント同様、各地でいろんな人達との交流は、今でも鮮明に覚えています。こちらは守るものもなく、あるがままの姿で接したのでより深く相手の懐に入っていけたと思っています。人生、虚飾が一番邪魔ですな、身に付けたものを惜しげもなく脱ぎ捨ててこそ得るものは大きいと思います。

こんなドキュメントを観ながら、いやいや、おいらもさすがに年をとったなと再確認した次第です。そして今年はコロナ、まだまだこれから先どんなお化けが出てくるかわかりませんが、ここまで来たらなんでも来やしゃんせ!なんでも楽しんで見せますから...

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スペインの田舎

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