トムプロジェクト

2020/09/02
【第1382回】

又しても、新宿の老舗の店がコロナのために閉店になりました。店名はタブラオ・フラメンコ「ガルロチ」。1967年の開店以来49年間という長い歴史のあるタブラオ「エル・フラメンコ」が2016年7月に閉店した後、フラメンコの魂を引継ぎ良質の料理とフラメンコを提供しながら新宿で頑張ってきましたが8月末日で幕をおろしました。エル・フラメンコ以来、この店にも何度か足を運びました。おいらもスペイン滞在中には何度もフラメンコを観たのだが、本場のものよりもここのタブラオで観る方が数段優れているという印象を持っていました。だって本場の一流のダンサー、歌い手、ギタリストを招聘してるんですから当たり前なんですが...間近で観る踊りは、それはそれは迫力があるというより命懸けの舞を感じます。喜怒哀楽が混然一体となって、まさしく己の生き方を晒す姿に感動しちゃいます。今ここで、ぶっ倒れても悔いなし!という気概を感じます。フラメンコを通して自分の生き方を提示してるんだと思います。そして踊りに欠かせない歌(カンテ)これが又、しびれちゃうんでございます。しゃがれ声の中に、これまた人生を思い起こさせてくれます。おいらが大好きなスペインの歌い手にカマロンという人が居るんですが、疲れた時なんぞにカマロンのCDを聴くと、よしゃ!という元気をもらうと同時に人生って捨てたもんじゃないんだなという気にさせてくれます。ワインと生ハム片手にカマロン、至福のひとときでございます。それにしても、日本で第一級の本場のフラメンコを観れる場所が無くなってしまいました。この状況下、スペインから舞踊団招聘できず残念...あとは、おいらの記憶のなかのフラメンコを蘇生させながら、懐かしいスペインの情景を思い起こしながら...!VIVA!FLAMENCO

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¡VIVA! FLAMENCO

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