トムプロジェクト

2021/05/06
【第1477回】

GWも終わり今日から仕事再開です。本来であれば「Sing a Song」の東京公演中なんですが生憎の緊急事態宣言、無観客での劇場公演OKなんて理不尽なお上の御達しで公演中止と相成りました。今日の情報では更なる緊急事態宣言の延長がささやかれており、全く踏んだり蹴ったりお手上げ状態でございます。多くの人のご意見、この1年以上政治家、行政に携わる人達何やってたんだろうか?呆れて怒る気にもなれませんわという気持ちではないかと思います。

おいらはGWの間は変異株の異常な感染力ということもありホームステイに徹していました。映画、読書、音楽、散歩という4本立てで過ごしました。それぞれの分野のベスト1は次の通りです。映画は中国映画「活きる」チャン・イーモウ監督が描く1940年代から1970年代の中国人影絵師の生き様を描く作品。今消えゆく懐かしい中国人民の姿、家並み、食べ物などなどがきめ細やかに映し出される。共産主義批判が間接的に表現されており、本国では放映禁止。一党独裁のなかで映像を武器にして闘う映画人に拍手を送りたい。音楽部門は新進ジャズピアニストの桑原あいの新作ソロ・ピアノ・アルバム「Opera」1曲目のニュー・シネマ・パラダイスから透明感溢れるピアノの音が心地よい。5曲目のビル・エヴァンスの名曲ワルツ・フォー・デビイを挟んで終曲デイドリーム・ビリーヴァーまで鍵盤の上を心地よくステップさせてくれる気分にさせてくれる満足のCDです。書物は亡き車谷長吉さんの全集三巻をじっくり読ませていただきました。著者の独特の人間観察が鋭くもあり愛おしい。散歩は杉並大宮八幡宮の空を気持ちよく泳ぐ鯉のぼりの姿でした...ふと目の前に友人の書家である井上龍一郎氏のカレンダーに書かれた中村哲氏の言葉「飢えや渇きもなく十分に食えて家族が共に居れる、それだけで幸せだと思えないのか」その通りでございます。

昨夜、長崎の友人原さんから博多六本松「ヒロ」のママである田和玲子さんが亡くなったとの連絡がありました。おいらにとっての青春であり、風来坊のおいらを温かく迎えてくれたお店とそこに集まる心友との日々は生涯忘れることはないだろう...自由奔放でありながら繊細な優しさを備えた玲子さん、本当にお疲れさまでした。ゆっくり休んでくださいね...

1477-1.jpg

1477-2.jpg

楽しくおもしろそうに泳いでる

<<次の記事 前の記事>>