トムプロジェクト

2021/09/13
【第1528回】

風間杜夫ひとり芝居「帰ってきたカラオケマン」昨日、無事千秋楽を迎えることが出来ました。緊急事態宣言が発令されるなか、多くの人達が駆けつけてくれました。ほんとに感謝です。10日間、コロナの恐怖で閉じていたもやもやが一気に解放され笑いに転じる様を見るにつけ、この芝居を上演する意義を改めて感じた次第です。もしや関係者の中からコロナ感染者が出やしないかとヒヤヒヤドキドキの日々でもございました。こうやって無事何事もなく終えることが出来たのも、この芝居に関わった人達の思いがひとつになったのでは...この芝居の中でも、心の連帯の大切さを訴えるシーンがあります。心という文字は、まさしく変幻自在どうにもまとまりそうもなくあちこちに散らばっています。この心に楔を入れると必ずという文字になります。この危機的状況を乗り越えるには有効な楔(連帯、絆)が不可欠だと思います。

終演後の池袋東京芸術劇場前の広場では、おおくの人達がソーシャルディスタンスを遵守しながらそれぞれの時間を楽しんでいました。広場真ん中に位置する噴水に戯れる子供は、今先程、全ステージを終えた風間杜夫の幼き日を彷彿とさせる姿でした。まさしくひとり芝居、ひとり遊び、与えられた環境で誰の眼を気にすることもなく全身で楽しむ、あの日あの時間は誰しもが持っているはずです。邪心なき遊び心、いくつになってもなくしてはならない必需心でございます。

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ひとり芝居&遊び

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