トムプロジェクト

2022/01/19
【第1572回】

おいらが暮らす街のいつもの書店が突然閉店しました。40数年間地元の愛された素敵な本屋さんでした。大型書店と違って、この店のセンスで並べられた本を眺めているだけで幸せな気持ちになれました。おいらもできるだけこの店で本を購入しようと努力はしたんですが世の中の流れには勝てなかったんですね。だって、若い人あまり本読まなくなったもんね。電車に乗っても9割以上の人がスマホに一心不乱状態、そんなに情報欲しがってどうするの?ゲームの暇つぶし面白いのかな?誰かと連絡とってないと不安なのかな?スマホから何か新しいもの生まれるのかな...とにかく、この世界を息苦しくしているひとつの要因がスマホであることは紛れもない事実だと思います。そんな新兵器に追いやられたのが出版業界、この豊かな世界を築き上げた役割に本が果たした役割は多大なるものがあると思います。そして、悩み苦しんだ時に救いの手を差し伸べてくれたのも本に記された数々の言霊、その本を扱う書店が無くなったときは世界の滅亡といっても過言ではないと思います。

新しい本と出会い、趣向凝らした装丁を手に取りページをめくる感覚はまだ見ぬ世界に誘ってくれるワクワク感満載です。アマゾンで買えるじゃんなんて利便性もわかりますが本屋さんに行って書棚に並べられた書物を眺めるあの時間こそ読書の第一歩であると思います。今日も車内で、古びた文庫本を手に貪るように読書する女学生を見つけたときはおいらも何だか嬉しくなりました...まだまだこの国にも未来はあるのかもしれないななんてふと思っちゃいました。

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冬景色

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