トムプロジェクト

2020/11/13
【第1411回】

大竹しのぶさんが演じる「女の一生」新橋演舞場に行ってきました。勿論、風間杜夫ちゃんが出演していたので...新橋演舞場のコロナ対策完璧でした。検温、手指の消毒、チケットは自分で切る、そしてこれらの商業演劇の施設で大切な館内での飲食が一切禁止されているのにはビックリ!劇場にとっての飲食は公演中の大きな売り上げ、これが廃止されることは大変な打撃です。ましてや、席数も半分に減らし松竹さんも苦渋の選択であったと思います。もしや、自分の劇場から感染者が出たらとの強い責任感からの判断でしょう。

芝居は文学座の名女優であった杉村春子さんの当たり役を大竹さんが挑戦したという企画。

皆さんそれぞれ、明治から昭和に至る40年間の時代の役作りに苦労されたのではと感じました。その中でも新派のベテラン俳優、森本健介さんの職人役は絶品でした。少しの出番なんだが、彼が出てきただけであの時代の空気を感じさせてくれんですから、これぞまさしく芸でございます。新派という集団が長い間培ってきた明治、大正、昭和という匂いを芸として成立させるための研鑽に唯々拍手を送りたい。芸なんてもの一朝一夕で出来るもんでございません。森本さんの日々の日常の生き方まで想像できそうな見事な芝居でした。

杜夫ちゃんは余裕の演技で楽しんでいました...役者は舞台に立ってなんぼのもん!今年初めての舞台、感慨もひとしおではなかったかと思います。

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ツワブキの花言葉
(困難に負けない)

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