トムプロジェクト

2021/04/06
【第1466回】

東京は桜も散りましたが、又、少し寒さが戻ってきました今日この頃でございます...先週の土曜日から「Sing a Song」の稽古が始まりました。昨年のコロナ感染を受け旅途中で公演を中止せざるを得なかった作品です。初演で戸田恵子さんが第43回菊田一夫演劇賞を受賞し、大和田獏さんはじめ他の役者さんの個性的な演技も高い評価を得たなかなかの芝居でございます。まさか!一年後はコロナも収束し思い切り芝居が出来ると思っていただけに、この現状には正直言ってまたもや苦難を強いられてるなと思います。でも、昨年の9月以降4本の舞台を東京、地方で何とか乗り切ってきたので、ここはネガティブに考えないでポジティブシンキングでコロナの波をかわしていきたいと思っています。これまでの4公演で感じたことは、コロナが及ぼす閉塞感を芝居の持つ魅力で随分と開放できたとの意見を多数いただいたことです。こんな状況でのなかでもアクティブな発想が何かを動かすことは自明の理です。だから芝居をやり続ける!お客様もリスクを承知で劇場に駆けつける。舞台と客席との空間を、舞台人と観客が共有して創り上げる時空間の素晴らしさは体験したものしかわからないと思います。この時空間が芸を生み、客席の呼吸で芸が工夫された芝居の歴史をコロナごときで中断するわけにはいきません。

漆黒の闇に灯りが入り、セットが建てられ、客席に観客が埋まっていく過程を眺めながらワクワク、ドキドキしながら過ごしてきたこの夢の時空間がいつまでも継続できますように...ここは演劇の神さんにお願いするしかありませんな。

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今年もありがとう!又来年待ってます...

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