トムプロジェクト

2024/03/21
【第1870回】

一昨日、東京スカイツリー近くにある「すみだパークシアター倉」で、劇団温泉ドラゴン第18回公演「キラー・ジョー」を観劇。アメリカ、テキサス州のダラス郊外のトレーラーハウスに住む一家の話。数千ドルの借金返済のために実母の殺害計画を、表の顔は警官だが裏の顔は殺し屋であるジョーに依頼し一家はとんでもない方向に崩壊してしまいます。いやはや、すさまじい芝居でした。公園のチラシに【トリガーアラート】本作は次の表現含みます。暴力描写 性暴力描写 セクハラ描写 流血描写 火薬による銃の発砲...さすがに子供さんは観客席には存在していませんでした。舞台上でこれほど生々しい行為があると、観る人によっては嫌悪感を抱く人も居るかもしれませんね。そんな予見を感じながら何故上演に至ったのか...主宰者は、演劇において舞台上が世界のすべてだとするなら、この一家の崩壊は世界の崩壊のメタファーです。資本主義、新自由主義を追求した果ての、つまり一部の人間が富を独占した結果としての世界の崩壊です...と述べています。

表現はある意味無限です。その無限の中から何を切り取り作品にするかが勝負です。当たり障りのないものを創って観客が退屈するよりも、より一歩、いや近未来に向けてのメッセージを届けようとするアーティストが待機しているのも事実です。より魅力的、刺激的な作品で生ぬるい我がニッポン豆腐列島に一撃を!

ここ数日、世の中は大谷選手の話題で満載。そんな折に今日とんでもないニュースが飛び込んできました。7年間通訳として共にしてきた水原一平さんが違法賭博に手を染めたという理由で解雇報道。いや、本当に人生何があるか何が起こるか分かりませんね...ついさっきまで幸せそうな状況が一転して不幸せに、まさしくどこかで観たことがあるドラマのように...

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寒桜とスカイツリー

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