トムプロジェクト

2020/08/31
【第1381回】

またまた権力闘争が始まりました...81歳のムニャムニャ幹事長を中心にセメント屋さんなんかが根回しする構図はいつもの通りです。いつまでたっても悪しき手口は変わらない日本の政治には慣れてますんで、そんなにびっくりはしないんですが、こんな時期だからこそ活きのいい若手が立ち上がって、旧態依然の政界をひっくり返すみたいなことをやって欲しいなと思うんですが無理でしょうな。安倍さんお疲れさんでした!と言いたいところですが、やはり長期政権の歪みは随所に出てましたね。すべてが上手くいかないにしても、理不尽なことが多すぎました。中でも、公文書改ざんなんてものは犯罪なのに誰も罰されないどころか、改ざん責任者が、その手柄で出世するんですから開いた口が塞がらない。その部下が自殺してもセメント屋は責任を取るどころかふんぞり返ってるんですから、もはや人間としての神経を疑いますな。政界というサル山に居ると心身とも図太くなり庶民の痛みなんぞに反応しているとやってられないんでしょうな...おいらも、その変貌ぶりを見せてもらった友人のひとりを知ってます。48年前の彼は実にナイーブで好青年であったのだが、その後、政治家になった途端に偉そうにしてましたな。何を勘違いしたのか、先生なんて呼ばれると己の身の丈を忘れてしまうんでしょうな。まあ、おいらの先輩だから許せますが上から目線で偉そうなこと言うんで呆れてしまいました。一度、国会の議員会館に呼ばれましたが、おいらも頭下げるのも嫌だから止めました。勿論、今も衆議院議員やってますが、数あわせの一人だと思います。そろそろ、権力と欲と金塗れの烏合の衆から脱却しないとこの国の未来はありませんぞ!と誰しもが思ってるのに一向に埒が明きませんな...

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この国の行き先は?

2020/08/28
【第1380回】

2011年から8年をかけて制作されたTVドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」全8章全73話ついに観終えることが出来ました。65時間、こんなにはまったのも長い人生で初体験かな...いやはや、1話につき製作費約1,000万ドルともいわれる巨額を投じたのが良く分かります。架空の話しながら実にリアルで、これにファンタジーが加味されているのでついつい魅入ってしまう。映像、衣装、メイク、美術は勿論、出てくる役者が全員魅力満載。現実社会に照らし合わせても、こんな人、居る!居る!なんて想像しながら観てました。そう思わせる役者の実力をまざまざと見せつけられた思いです。残念ながら、こんな作品観た後では、日本のテレビドラマは観るに堪えないという現状ではないかしら...今や、テレビはドラマに関してはNetflix、Hulu、Amazonプライムビデオを視聴するためのものになってしまっているのではなかろうか。今の心境、「ゲーム・オブ・スローンズ」ロス状態...今年は西武ライオンズもさっぱりなので、野球視聴タイムは、再度またじっくりと観ちゃおうかな?なんて思っとります。おいらもAmazonプライムビデオでいくつかの佳作に出会ったので、さらに他の掘り出し物に遭遇するかもしれないしね。

先程、安倍首相の辞任の報が流れてました...この国難の時期、果たしてベストな舵取り者は居るのかしら?後任者、セメント屋のおやじさんだけは勘弁してくださいな...

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静寂

2020/08/26
【第1379回】

いやいや、今日も猛暑でございます...この国のトップのお方も、そりゃ、公文書改ざん、モリカケ問題、サクラを観る会、大臣の不祥事などなどに続いてのコロナウイルス、心身ともボロボロになるのも当然です。今が辞め時ですぞ!このチャンスを逃すと身体は勿論、史上最長期間の総理大臣という記録もボロボロになっちゃいますぞ。それにしても次が居ないですな。野党もなんだか今一つパッとしない合流騒ぎ。この国の信頼できる舵取りが居ない状況は困ったもんでございます。小池のおばちゃんも虎視眈々と総理の座を狙ってはいるものの、所詮は風見鶏でありますので、あまり信頼はできないと思ってる人が随分いると思います。トップも含めて国会も閉会してるのに、大変なのは役所関係の人たちではなかろうか...今日も、家賃支援給付金の件で電話がありました。説明会場にも二度足を運びましたが、急遽駆り集められた人たちが慣れない手つきで作業しておりました。そして一か月後の今日に電話が掛かってきたのですが、これまたなんとも要領を得ないメッセージばかり。助成を頂くことは本当に感謝していますよ。持続化給付金、10万円の特別定額給付金、そして評判の良くないマスク、民間では稲盛財団の助成金。稲盛財団の対応はとっても早かったし、大いに助かりました。こんな経営者がもう少し増えれば日本の文化も、少しはマシになるんですがね。とにかく密が命である劇場文化が危機にあります。今日も9月公演に向けて慎重に稽古しております。

舞台の素晴らしさは新鮮な感動であり発見である。観る側と創る側が夢を持てる舞台を吐き続けたい!これがトム・プロジェクトの社訓でございます。

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8月の空3

2020/08/24
【第1378回】

コロナの影響で長年愛された老舗の居酒屋が、次々と閉店に追いやられています...新宿区役所前にある「蔵元居酒屋 清龍 歌舞伎町店」も8月21日に幕を閉じました。いや、ここにはたくさんの想い出が詰まっています。おいら貧乏演劇青年にとっては夢のような居酒屋でした。埼玉に蔵元がある升酒の日本酒が当時¥100(8月21日閉店時は¥190)こんなに安い、しかも旨い日本酒はありませんでした。料理も大体¥300前後、ここでちょいと飲み喰いし、そのあとは朝までゴールデン街で痛飲してました。演劇群走狗と状況劇場の両劇団が遭遇した時には、ちょっとしたことから喧嘩になり状況劇場の唐十郎さんが表に出ろ!ってことになり、おいらが仲裁に入り何とか収まった想い出があります。その後、唐さんと一緒に仕事することがあり当時の話をすると笑い飛ばしていました。最近も親しい友人たちとこの店を利用し楽しい時間を過ごすことが出来ました。安くて旨い、これこそが大衆居酒屋の原点だと思います。高くて旨いは当たり前。この「清瀧」には場所柄、おかまさん、詐欺師風の男、やくざ衆、アーチスト、風俗関係などなどが飾ることもなく本音の会話が飛び交っていました。気取ったりすると白い目で見られる雰囲気が充満しとりました。おいらも随分と人間観察させていただきましたな...池袋のお店は健在なので何とか一安心。この流れでいくと新宿ゴールデン街も、今ここにある危機状態ではなかろうか?ハイテクで人の触れ合いが疎遠になり、今回のコロナで3蜜が推奨され、コミュニケーションロスの弊害も出てきています。この先、この世界、そして日本はどこを目指し、どこに行くんだろう...残り少ない人生、しっかりと見させていただきますばい。

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井の頭公園での家族花火大会

2020/08/21
【第1377回】

物事が進まないときに必要なものはなんだろう?と思ったときに、過去の経験から思い起こすと、ちょっとした勇気であったと思う。人生常に、行こうか、戻ろうか、留まろうかの三択の中で、いずれかをチョイスして過ごしてきたはずだ。一寸先は闇だぞ!なんてアクションを踏みとどませる言葉をよく耳にするが、一寸先は光だぞ!なんて変えていくのも己の中から芽生える小さな勇気ではなかろうか...これも難しいもんで、大きな勇気なんて持ちすぎるとなかなか上手くいかないものである。勇ましい気持ちを自ら楽しみながらコロコロと転がしていくと、意外と自分の目的地にたどり着くもんである。道中、嫌なことに遭遇することもあるが見て見ぬふりするのが賢明である。自分が嫌なものにはなかなか仲良しにはなれないので、嫌なもんを取り込んじゃうと摩擦が生じ、コロコロがゴロゴロと不協和音が起きてしまう。出来うるならば、常に心地よい音色が心身に流れている状態がベストである。自分にとって不快だなと思うことは遠慮なく拒否する...これも、小さな勇気であり、潔い我が儘も立派な美徳ではなかろうか。

今日も暑いし、明日からの週末を控え、コロナ感染者もまた増えるんじゃないかしら...小さな勇気の小槌を手にすれば、猛暑もコロナの不安も吹っ飛んじゃいますよ皆の衆。

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プラットホームからの夕焼け

2020/08/19
【第1376回】

やっぱり芝居の稽古現場はいいもんですな...17日から始まった9月公演「百枚めの写真」久しぶりに出演者の皆さんに逢うことが出来ました。皆さんコロナの包囲網を見事に潜り抜け無事稽古場にやってきました。早速、作・演出家ふたくちつよしさんのスタートの掛け声のもと本読みが始まりました。今回は過去の4回の公演で芝居を支えて頂いた田中壮太郎さんの代わりに浅井伸治さんが加わりました。浅井さんは劇団チョコレートケーキのメンバーで、安定感とハートがある芝居に定評があります。得てして俳優という職業は、どうしても我こそはという自我を前面に押し出しがちなのですが、浅井さんは芝居の状況を実に客観的に把握しながら適格な演技をする人だなと思っていました。実はこんな人が居るからこそ芝居は成立してるんですね...第一回目の本読みを聞きながら、新しい「百枚めの写真」が誕生する予感がしました。勿論、いままでやっていただいた役者さんも気合十分、もう明日から本番が始まるくらいの気合十分、やはり役者さん表現の場に立つと、まさしく水を得た魚ぴちぴちと飛び跳ねておりました。

それにしても暑い、熱中症で亡くなる人も増えています。特に高齢者、感覚が鈍くなっているので気をつけなくちゃ...いつまでも若いと思ったら大間違い、間違いなく老いは刻々と押し寄せています。ここは素直に文明の利器クーラーを活用して生き延びなきゃと思っております。たまに、うちわでぱたぱたやっとりますと柔らかい風と共にあの懐かしい昭和が甦ってきます...夕方になると道端に長椅子を出し将棋なんかをやっとりましたな。子供はキャンデイくわえて鼻たらしておりました...夕焼け空も真っ赤っか!

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8月の空2

2020/08/17
【第1375回】

8月15日、終戦から75年が経ちました。この75年前、僕は母のお腹の中に居ました。

場所は満洲と北朝鮮の境界線。8月9日にソ連が日ソ不可侵条約を破って、シベリアの収容所にいた兵隊を繰り出し日本人の住居になだれ込んできました。7カ月の逃避行を得て博多に帰還し、おいらは生を受けました。お腹にいた記憶は母から聞いた悲惨なものでした。多くの知人が殺戮、略奪に合い、おいらが生きているのは奇跡に近いと思っています。亡き母は何度も何度も語っていました。「戦争は勝っても、負けても悲劇...戦争だけは絶対にやっちゃいけない!」なのにいまだ止まない戦火、そしてきな臭い様相。この状況では、一人一人が強い平和に対する感謝と思いを武器に立ち向かうしかありません。そして、忘れてならないのは、先の大戦において被害者であると同時に加害者であったということです。どんな理由であっても、他国を侵略し統治するなんてことはあってはなりません。それが悲劇の始まりであったということは歴史が教えてくれてるはずです。

今日から、「百枚めの写真」の稽古が始まります。トム・プロジェクトとしては「Sing a Song」4月3日の最後の公演以来、久々の公演に向けてのスタートです。この芝居は、どこにでも居るささやかな庶民の平和を願う気持が溢れんばかりの芝居です。コロナに負けず9月の四国公演が無事終えることを願うばかりです。

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いつまでもこの平和を!

2020/08/12
【第1374回】

乗客、乗員520人が亡くなった日本航空のジャンボ機墜落事故から今日で35年が経ちました。このニュースは本当に衝撃的だった。お盆の時期、東京~伊丹に向かった日航機が墜落するなんて誰が思ったであろうか...当時、人気絶頂であった歌手の坂本九さんも犠牲になった。この日テレビで流れた救出の様子も生々しいものであった。救出された少女はその後マスコミに登場することなく、静かにその後の人生を過ごしているに違いない。うるさいマスコミから逃れるのも難儀であったであろうと推察する...大変な時代になったものである。スキャンダルを求めて鼻をクンクンさせながら汗水垂らすことが生業と言え、いまいちスッキリしない。これじゃ、全ての分野において大物は育たない気がします...野人なんて言葉があります。田舎者、粗野な人、または無粋な人のことを指すようだが、昔はこんな人の中から世のリーダーが育った気がします。この窮屈な社会から未来を背負って立つ子どもたちを放牧しておくれといいたいですな。

10日に香港国家安全維持法違反の容疑で逮捕された民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏、香港紙創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏が保釈されました。まだまだ油断は出来ませんが、世界の言論弾圧の抗議の嵐に、さすがの中国も手を緩めるしかなかったのではと思います。言論の自由のない国は国ではありません。言論を封殺する国には未来はありません。

今日は、坂本九さんの「上を向いて歩こう」を歌ってみよう♪

明日から16日までお盆休みです。皆さんも有意義なお休みをお過ごしくださいね。

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8月の夕暮れ

2020/08/11
【第1373回】

休み明けの新宿の街を歩いていると、身体が溶けちゃいそうです。それにコロナの恐怖ですからたまりませんばい...特に最近は、20代、30代の感染者が増大してるので、マスクもしてない、お兄さん、お姉さんが近寄ってくると、お~怖でございます。まあ、ぺらぺら良くお喋りしてますから怖さますますヒートアップ。さすがに、街中に年配の人は少なくなりましたね。今日の暑さでは熱中症でぶっ倒れてしまいます。昨日も夕方、家の近くを散歩してたら救急車と消防車が飛んできて何事やかと思ったら、おばあちゃんが道ばたで倒れていました。意識はあるので大丈夫だと思いますが、多分熱中症でしょう。この熱中症、部屋の中でも発症するんですから気を付けなきゃね、おいらはあんまりクーラー好きではないので、ついつい扇風機で涼んでいると、気がついたときは救急車の中なんてことになっちゃいますから...

8月6日(広島)9日(長崎)、今年は原爆を投下されて75年目を迎えました。迎えたなんていい方も可笑しいかな、勝手に落としたんだから...おいらも昨年は長崎に行って来ました。あの地獄絵図を75年間、世界の人に見せつけても何ら変わらない処か、ますます核による抑止という構図は拡大しています。被爆者の高齢化による直接の訴えは減少の一途を辿っています。この唯一の被爆国からの訴えの矢は届くことなく空しく消え去っているなんて考えたくないのだが、現実は厳しいものがあります。世界をリードする指導者がトランプ、プーチン、習近平じゃ仕方がありませんな。でも、残されたものが語り継ぎ、NOを言わねばならないと思います。それが残された、そして存在しているニンゲンの責任です。

香港然り、自由と平和が無くなったときは世の終わりです。自由と平和を維持し守るのは一人一人の日頃の心の鍛錬でしかありません...対岸の火事なんて思ってると大変なことになっちゃいますぞ。

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テッポウユリ(純潔)

2020/08/07
【第1372回】

コロナと一緒に今日も又、あっちっちでございます。暑いさなかに、ふと手に思いを寄せる。生まれてこのかた一日の休みもなく、もちろん修理に出したこともなく、よくまあこき使ったものである。勿論、皺も増え汚れも目立ち、シミもあちこちに出来ている。そんな手に愚痴をこぼしちゃいけませんことよ。この手が指があってこそ何事もスムーズにいくもんでございます。手を見ると、その人の仕事が分かるくらい生活の歴史が刻まれています。工事現場の人達のゴツゴツして手も、事務仕事している人の優しい手も、アートに関わっている人の繊細な手も、どれも美しい。末端の神経が、時と場所と状況を機敏に察知して最終決断を下す、まさしく神の手である。そんな厳しい働きをさせているんですから疲弊するのは当たり前のことでござんすよ。だからこそ労り、感謝の気持ちを持ってくださいね。

そして足指も然り、手に比べ普段は被い隠され目立たない存在です。こっちだって行動の要で、これなくして生の営みはあり得ないくらいの働きでございます。おいらは毎日、風呂に入ったときにもみもみしながら「ありがとう」と呟いています。10本の指が嬉しい悲鳴を上げるのがよくわかります。外出するときも感謝の気持ちを込めて、少しお洒落な靴下を履いております。足下から「ありがとう」が聞こえてきます。

こんな時期だからこそ、己を何気なく支えてるものに思いを寄せるのもなかなかいいもんですよ皆の衆。

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8月の空

2020/08/05
【第1371回】

梅雨が明けた途端に猛暑、そしてコロナの拡大、えらい夏になってしまいましたな...こんな時は、ただひたすら我慢でございます。飲みたい酒も自宅で済ませ、なるべく人に会ってべらべらとお喋りしない。以前より自宅にいる時間が随分長くなりました。自宅のテレビで只今絶不調のライオンズの試合を苦々しく観ております。先発投手が壊滅状態、山賊打線が子猫打線になり、今年は最下位でもおかしくないという危機的状態です。そんな折、アマゾンプライムで観た「ゲーム・オブ・スローンズ」に嵌りまして大変でございます。全部観れば62時間という長丁場、おいらはまだまだ12時間くらいかな。お金をかけた大叙事詩であるのだが、人間の隠しようのない欲望がストレートに描かれているのでリアル感は半端じゃございません。これはコロナのこんな時期にはもってこいの娯楽かもしれませんな。俳優も多士済々で、おいらが関係した、あの人、この人に似てるかな?なんて楽しみ方もしております。

読書もこの時期は最適です。寝床で短編集なんかを読むと自然と眠りにつくことが出来ますね。ひとつの話を凝縮して短編にする作業は大変なことだと思います。無駄を切り落とし、すっきりした文体は読後感も気持ちがいいもんです。双葉文庫が出してる「1日10分のごほうび」なんか面白いですよ。なかでも田丸雅智さんの「梅酒/綿雲堂」ショートショートの傑作ではないかと思ってます。考えてみれば人生も短編の積み重ねでございます...これからもどれだけの素敵な短編を持てるかな?それを楽しみに、残された人生過ごしてみせまっせ!

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鳴く場所違うとちゃいまっか?

2020/08/03
【第1370回】

新宿のランチの大お勧めの「新宿割烹 中嶋」。以前は20分、30分待ちは当たり前だったのですが、外国観光客が来れなくなったのとコロナの影響で今はスイスイと入れます。ここでも何度も書きましたが¥880で新鮮な鰯料理が食べれるなんて本当に素晴らしい。刺身、フライ、煮付け、柳川鍋(¥990)どれを食べても美味なんですが、おいらはいつも刺身。丁寧に胡麻、ネギとまぶされている活きの良い鰯を生姜醤油につけ、ピカピカの白米と絶妙に絡み合い、口にした途端、ああ今日も生きてて良かったと感じる瞬間でございます。ご飯は一膳ではもったいない。勿論、ご飯もおかわり(一杯は無料)しちゃいます。一緒に附いてくるお新香がまた旨いんですわ、もちろん味噌汁も。白木のカウンターで板前さんが捌く腕前を見ながらの食事も、なかなか乙なもんでございます。先輩の板さんが、後輩に向かって発する元気な声も、嫌みではなく食に対する厳しさと礼儀を表していて、これまた気持ちがいい。こんな風景が、日毎に無くなりつつある昨今、新宿の片隅で良心的に営業してる姿に拍手を送りたい。最低でも週に一度は食べたいと思わせてくれる貴重な店でございます。

店を出ますと、目の前には最近コロナクラスターで有名になった劇場「新宿シアターモリエール」があります。入り口は固くシャッターで閉められたままです。表現者は劇場がなければ成り立ちません。コロナが終息した後には又、以前のように新宿文化の旗振りをしてくださいね!

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今日も健在