トムプロジェクト

2020/08/07
【第1372回】

コロナと一緒に今日も又、あっちっちでございます。暑いさなかに、ふと手に思いを寄せる。生まれてこのかた一日の休みもなく、もちろん修理に出したこともなく、よくまあこき使ったものである。勿論、皺も増え汚れも目立ち、シミもあちこちに出来ている。そんな手に愚痴をこぼしちゃいけませんことよ。この手が指があってこそ何事もスムーズにいくもんでございます。手を見ると、その人の仕事が分かるくらい生活の歴史が刻まれています。工事現場の人達のゴツゴツして手も、事務仕事している人の優しい手も、アートに関わっている人の繊細な手も、どれも美しい。末端の神経が、時と場所と状況を機敏に察知して最終決断を下す、まさしく神の手である。そんな厳しい働きをさせているんですから疲弊するのは当たり前のことでござんすよ。だからこそ労り、感謝の気持ちを持ってくださいね。

そして足指も然り、手に比べ普段は被い隠され目立たない存在です。こっちだって行動の要で、これなくして生の営みはあり得ないくらいの働きでございます。おいらは毎日、風呂に入ったときにもみもみしながら「ありがとう」と呟いています。10本の指が嬉しい悲鳴を上げるのがよくわかります。外出するときも感謝の気持ちを込めて、少しお洒落な靴下を履いております。足下から「ありがとう」が聞こえてきます。

こんな時期だからこそ、己を何気なく支えてるものに思いを寄せるのもなかなかいいもんですよ皆の衆。

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8月の空

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